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ぴくりとも表情を動かさないまま、こちらにのし掛かってくる体を懸命に押し返す。
「貴方はひどく興奮していた。普段からよく使い込んで?」
「はぁっ!?」
嘉納の物言いに、毎回そう言葉が出てしまうのは、答えが突飛すぎるからだ。
こいつのこの物言いじゃあまるで……
ふっと引っ掛かった。
「いい加減にしろよ!……まるでオレが、普段から男とヤりまくってるみたいに言いやがっ っ!?」
オレが怒鳴っている間に嘉納の手がするりと胸を撫でた。
思わず出そうになった声を噛み殺していると、ほらね?とばかりに嘉納が体を押し付けてくる。
「や、ちが……さっきのは っ」
長い指が白衣の合わせからするりと入り、青い制服の上から乳首を探る。
「服の上から分かるくらいに尖ってますよ」
「違うって言ってるだろ!!」
ぐい と押し退けたつもりが、力が入らないせいか垂れかかるようで……
爪で引っ掻かれるように弄られて鼻から甘い声が出た。
「……ふ っぅん」
それを了承と取ったのか嘉納がオレに覆い被さってくる。
長い指が顎を掴んで……
ちゅぅ とわざとらしく吸い付く音を立てられ、真っ赤になったオレの咥内に舌が入り込んでくる。
上顎の特に敏感な部分を舐められて、思考が停止した。
「!? んぐ!?」
「咬み切らないでくださいよ」
深く交わった唇の隙間でそう囁かれ、働かない頭のまま素直にこっくりと頷いた。
冷たい とも思えるような無表情がこちらを見下ろしながら、角度を変えて再び深く舌を差し込んでくる。
くちゅ……くちゅり……
舌が歯列をなぞるぷちゅぷちゅと言う音に耳を犯されて、腰の奥が重怠い。
「は ぁ 」
思わず漏れた息の熱さに気付いて羞恥が体を巡る。
「 ……い、ゃ……」
「そんなことはない」
あっさりと否定し、嘉納はぐぃっと下半身を押し付けてくる。
二人の間で潰されるように擦られたソコは、お互いがその口付けで快感を得ていると物語るには十分な反応を見せていて……
恥ずかしさにどっと汗が吹き出す。
「嘘だ!」
「いいえ」
そう言うと再び嘉納はオレの胸を弄りだす。
くにり くにり と尖った先を乳輪に押し込まれ、体の奥からぞわりと何かが這い出してくる。
耳元に唇が寄せられ、ミントの息と共に言葉が吐かれた。
「───貴方は感じている」
周到に用意されたワセリンがオレの体温で溶け、ぱたた……と床を叩く音がした。
「あ……ぁ、は、ぁ んっ」
ワセリンを追いかけるようにオレの先走りが落ちた。
ぐちゅぐちゅ にちゃり……と、耳を塞ぎたくなる水音が聞こえるが、耳を覆うために手を離せば体はあっと言う間に崩れ落ちてしまう状態だった。
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