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第139話 *

「――アあ、んんッ」  全身をビクビクと跳ねさせて、未曾有の快楽を全部享受する。 「ああ、噛みたいな」  高梨が背中にのしかかり、陽斗の首輪に喰いついた。硬い革製のベルトの端をガリガリと囓ってくる。 「……ぁ」  うなじにゾクリと悪寒が走った。 「噛んで……噛んで、欲し」  茫然となりながら呟く。陽斗は首をひねって後ろの人を見た。 「お願い……高梨さ、もう噛んで」  高梨の太く硬いもので抽挿されながら、首輪を噛まれると、脳が蕩けて理性が消えていく。むき出しになった欲望は、望みを忠実に口にした。      「あなたのモノになりた……、も、ヤだ、悩むのは……、番にして、もどうなってもいい、から」  ただそうして欲しくて訴える。すると高梨は今まで見たこともないほどのきつい眼差しになった。そこには、雄の支配欲が燃えていた。 「その言葉が欲しかった」  口の端を歪めて笑う。そして腰をグイと進めて、更に奥深くまで陽斗の中に入ってきた。限界ギリギリまで突いて、それから引いて、また打ちこんでくる。陽斗はその衝撃に、声をなくした。 「あ……あ……あっ、あッ」  痛いほどに肌を掴まれ、男にされるがままになる。後孔の粘膜が卑猥な音を立ててめくれ、押しこまれた。 「――くッ……」

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