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第11話
おもったより夢中になってしまった。
腰がぬけたのか会長の膝が崩れる。
「やべーヤりたいな」
しゃがみこんでしまった会長を見下ろし思わず零した言葉に今まで傍観者だった生徒会が慌てて会長を掴み連れ去ってしまっていった。
「ごちそうさまです」
生徒会が出て行ってシンと静まり返った食堂に満足したらしい勇気の声だけが響いてた。
「響ー会長どう?」
「あー、足りないね」
「でしょう?」
「ヤりたいな」
「まだダメだよ」
教室に戻りながら勇気がしてやったり顔でおれに話しかけてくる。
あんな上物学園の最後にいただけるのは悪くねぇな
「多分マリモ君がまた連れてきてくれるから我慢ね」
「はいはい」
俺から会いに行ってはダメらしい。
いい感じに興奮してるってのに
「今日は心君がいるでしょ」
「あぁ、そうだな。腹減ったし帰るかな」
「分かった!俺は萌探索してくる!」
「きをつけろよ?」
「大丈夫大丈夫」
勇気もカワイイ顔してるからな襲われる可能性だってあるがこう見えて喧嘩も強いしなにより隠れるのが上手いから今まで一人にしても平気だったが、今日は食堂で目立ってたしな。
「凜を連れていけ」
「んー凜はうるさいからやだなー」
「じゃあ一緒に帰るか?」
「はい!凜連れていきまーす!」
あれだけ興奮していた食堂の件だけじゃ物足りなかったらしい勇気は自分の弟の凜を道連れに散策しに行ってしまった。
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