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第73話

ーーーSide昴 なんでだよ。なんで?特別じゃねぇのかよ俺は 生徒会が元に戻った瞬間響に会えない日が続いた。 生徒会室に響が来なければ会えない。 それが二人の距離なんだって実感させられた。 奈央が新垣から呼ばれたと言って全員で響のもとにむかえば 「俺の恋人にしてやってもいいぞ」 俺と同じ色彩を纏った奴が響に宣言していた。 ふざけんな何が恋人だ 怒りに任せ殴り掛かりそうになったときに新垣に止められた 俺と同じ色彩のやつは流だったらしい。 あんなに惚れてた筈が今では憎くて仕方ない。 別に響の恋人になったわけじゃねぇが言いたくても言えないその言葉を簡単に言った流が憎い。 俺の腕の中で眠る響を周りが心配そうに見てくる。まさか風紀まで響と関係があったとはな 誰にも渡したくない。そんな俺の気持ちなんか知らないであろう響。 【特別】その言葉だけが俺の胸に響いてんのに。 なんでだよ!なんで俺の目の前でそいつにキスしてんだよ!そいつはそんな関係じゃないんじゃなかったのかよ 部屋に戻ってきてからも嫌な気持ちがぐるぐる渦巻く。響に会いたい。響の声を聞きたい。響に触れたい。 俺の頭の中は響一色なのに響はなんで 「昴」 唐突に聞こえた声は俺が一番聞きたかった声 「なんで」 「昴に会いたかったからね」 ずるい俺の嫌な気持ちが一瞬で霧散する。 「おいで」 広げられた腕に駆け寄り抱き締める。 離れたくない。俺をこんなにさせたんだから離さないでくれよ

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