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第75話
ーーーSide碧
なんだあいつはヤバイ奴だとは思っていた。
響が言うから手は出さなかったが
おかしい。あいつは狂ってる
「お前に聞きたいことがある」
「天下の風紀様がなんのようだよ」
新垣凛。新垣勇気の実の弟。
似てるところなんてないがさっきのあの空気を作れる新垣は家の血を濃く引継ぐせいなんだろう
「あー、お前も響兄にほれてたんだっけ?」
「あぁ」
好きだと何度も伝えたが同じ答えがかえってきたことは一度もなかった
「響兄に惚れるなんてバカだな」
「お前は何かしってるんだろ」
「知ってるよ。響兄のこともあのバカ兄貴のこともね」
多分こいつが一番まとも。
響も新垣も心の中はみせないからいつもヤキモキさせられてきた。
でもこのままじゃだめだ。このままだったら響は俺を簡単に手放すから
「聞いても後悔すんなよ」
後悔なんてしない。響の心を知りたいから
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