76 / 103

第76話

「昴どうした?」 さっきから立ちっぱなしできついんだけど昴が離してくれない。 「昴?」 座りたいんだけどなー 「あいつはなんなんだ」 「勇気?」 なんなんだって言われてもねー 「何が知りたい?」 「響の全部」 全部ね。別に隠してるわけでもないし、あ、でも兄上との関係は隠してたんだっけ? まぁ、別に昴に知られても困ることはないけど 「昴座りたい」 昴に連れられ寝室に向かう 別にベッドいらないんだけどね 昴にベッドに押し倒されながら笑ってしまう 「可愛いなー昴は」 昴にまたもや抱きしめられる。 本当昴は俺の事好きだね。特に何もしてないのにさ 「昴。顔見せて」 俺の体に埋めてる昴の顔をあげさせる 「どーしたの?」 「ムカついた」 「勇気に?」 「流にも」 「マリモくん?なんかした?」 マリモくんなんかしたっけ?部屋にいたけど大人しかったとおもうんだけどな 「恋人って」 「あー、なるわけないじゃん」 「なんで」 「俺のタイプじゃないしねぇー恋人作ったら昴とこんな事できなくなるしね」 恋人ね、そんな不明瞭なものいらないんだよね 「俺は」 「んー?」 「響が欲しい」 なんだろうね、ネコの子よりタチの方が独占欲すごい気がするのは俺だけかな? 碧も心も昴も、あの子も。 そういえば最近あの子に会いに行ってないね。 忙しかったからなー病んでるんだろうなー 「今は昴のものでしょ?俺?」 望んでる答えじゃないのは知ってるけどね 泣きそうな昴の顔は本当にそそられる。 でもねー勇気のおっけーもらってないんだよね 勇気は奈央と遊んでるのに俺に時間がないのずるくないかな? まぁ、ボクと言った勇気はきっと、欲しかったなぁ昴。 残念だなー

ともだちにシェアしよう!