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第99話

リビングのソファに座り携帯に手を滑らせる。 プルルルー 何回目のコールだったか 「響ー俺のプレゼント気に入った?」  「あぁ」 久しぶりの声だ。昴がいなかったらかけれなかっただろうな。 「俺元気だからね」  「みたいだな」 いつも隣から聞こえてきてた声はもう機械越しにしか聞けないけど 「でも、隆聖兄ちゃんが、」 「あー、兄上は昔から勇気が好きだったからな」 「え?」 「え?気付いてなかったのか」 「好きとは言われたけど」 「よかった」 兄上は、最初勇気の事女のコだと思ってたみたいだし 「俺はまだ分かんないけど、隆聖兄ちゃんならいいかな?と思う。でも俺の中で一番大事なのは響だよ」 「俺もだよ、」 一番大事で、一番に守りたいのは勇気。 「響はこれからたいへんだよー」 「んー?なんで?」 「皆に好かれてるからね」 「そーか」 そーなのかな? 「今は無理だけどいつか強くなって響の隣にもどってくるから」 「待ってるよ。まぁ、兄上が離してくれるかは分からないけどね」 待ってるよ。いつまでも。 俺も勇気ももう二人だけの世界じゃないからね

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