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【第4話】隣りのアタシはクソビッチ!?(1)
「おかえり、有夏。どこ行ってたの?」
「んぁ?」
靴を放り捨てるように脱いで部屋に入る有夏。
手にはコンビニの袋、それから大きな紙袋を持っている。
「それ、どうしたの?」
幾ヶ瀬は目ざとい。
「お菓子のよしの」と書かれた紙袋に過剰に反応したのが分かった。
「もらった、ソコで」
「そこってどこなの? 誰に貰ったの? どういうものなの?」
執拗にも思える問いに、だが有夏は平然としたものだ。
中からビスコの箱を取り出した。
「隣りのクソビッチ。ビスコくれた」
──き、聞き捨てならねぇな。
──クソビッチはオマエだよ、胡桃沢有夏!
「あの女、まさか有夏に色目を使って……!」
幾ヶ瀬が「キイッ」と叫んだ。
──ありえねぇだろ。
──アンタらの情事を毎日のように盗み見てんだよ、こっちは。
──第一、有夏チャンに惚れる要素はねぇ!
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