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【第13話】焦らしたあげく禁断のアブロマンス、なんてプレイを(1)
「有夏……」
幾ヶ瀬の囁きに、有夏が唇を動かした。
微かに漏れる声は吐息と喘ぎのみ。
真っ赤に染まった耳朶に、幾ヶ瀬は顔を寄せる。
舌先で耳裏をなぞると、白い背中がピクリと硬直した。
「有夏、そんなに締めたら俺……動かせないよ?」
「うぅ……ん、ヤだっ。ちゃんと……しろ」
「うん? ちゃんとしろって何? どうして欲しいの? 言って」
「くっ、分かってんだろ……うあっ」
「分かんないなぁ。こんなとこに指挿れられて、他にどうしてほしいの?」
「あぁ……んっ! もっと……して」
意地悪な口調にものの見事に感じさせられてしまったか、有夏の眼に涙が溢れる。
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