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【第21話】魔法のアイテム(4)
「ちょー、いくせ、ゲーム返せって。分かったから」
「本当に分かってるの?」
「うぇーい」
「っとに……だらしないんだから」
ゲーム機を返してやりながら、幾ヶ瀬はまだ不満気だ。
しかしせっかくの貴重な休みを小言に費やすのは馬鹿らしいと思い直したのだろう。
ごはんつくるね、とキッチンへ戻っていった。
「また出張とかで、3日ほど出てかねぇかな」
その後ろ姿に向かって有夏が小声で毒づく。
「なに?」と幾ヶ瀬がタイミングよく振り向いたものだから、焦った様子でゲーム画面を伏せた。
「な、んでもねぇけど?」
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