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【第22話】いいところ(2)

 膝をくすぐる吐息に、有夏は両足をじたばた動かした。 「顔、見せてよ。有夏……」  囁く声には笑いが混ざる。  こんな格好をしておきながら、なぜ今更顔を隠すのかと。  有夏は腕を硬直させたまま、ふるふると首を振ってみせた。 「ヤだ。これは……このカッコはさすがにハズかしい」 「そう? 恥ずかしい?」  膝裏に差し込んだままの手を、幾ヶ瀬は上に持ち上げてみせた。 「全部見えるね。エロいよ、有夏」 「エ、ロいのはお前だ……っ」  低く笑って、幾ヶ瀬は有夏の片足をさらに持ち上げて己の肩に乗せた。  自由になった左手。  まずは中指の腹でヒクヒク動く後孔をそっとなぞる。  全身にキュッと力を込めて、有夏は小さく声をあげた。  前から溢れた液が肉棒を伝って流れ落ちる。  まるで挿れてほしくてココが泣いているみたいだと、幾ヶ瀬の中指は孔の入口をつついた。  細かな振動を与えながら、ゆっくり指先を押し挿れていく。 「うんっ……!」  有夏の腹がビクリと波打った。 「感じてるの?」  指1本が、まだ第一関節までも挿っていないのに。

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