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【第22話】いいところ(4)

 幾ヶ瀬の唇が歪み、人差し指が内へ潜りこむ。 「んぁぁ! あっ……」  指を動かすたびに淫らな声が漏れる。 「有夏、きもちよさそ……」 「うる……うっ、さぁ……っ」  うるさいの一言すら言えないくらい感じているのか。  幾ヶ瀬の指の動きにあわせて腰をくねらせ乱れていた。  幾ヶ瀬の右手が有夏の手首を放し、ふにゃりと柔らかい唇をなぞる。 「有夏……ねぇ、気持ちいい? セックスするの、久しぶりじゃない?」 「そうでもねぇだろ……んっ、んっ……」 「だってソウルハッカーズ2だっけ? ゲームが出てから、有夏ったらそっちに夢中で俺のことなんかほったらかしじゃない……」 「じゃな、くて! いくせが、いそがしいって……」  そうだっけと幾ヶ瀬が笑う。  唇をなぞる動きが不意に止まる。 「寂しかった?」 「…………うんっ」  ナカの指がいいところを弄い始めたのだろう、有夏の瞳がじわりと潤む。  早くも余裕を失い、コクコク頷いている。 「有夏、キスしたい。していい?」

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