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【第25話】正月気分(7)
「何黙ってるの、有夏?」
「いやぁ……」
幾ヶ瀬は苦笑した。
手伝う気が皆無なのは分り切っている。
「ちょっと待って、有夏」
「ん?」
口元をほころばせた幾ヶ瀬が不意に有夏に顔を寄せる。
唇に柔らかな感触を覚え有夏が目を見開くと、目の前で幾ヶ瀬がニヤッと笑った。
「とりあえず初チュー……いや、1月12日の初チューってことで」
「なにそれ……」
現金なヤツだなと顔を顰めながらも、有夏の耳朶は赤く染まっていた。
「正月気分」完
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