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【第40話】こわい☆みかん(13)
「……にしたってコレ、エグい機械だよな」
凄まじい回転をみせるフードプロセッサーの中で、みかんの皮はもはや形をとどめていない。
あっというまに粉末状になってしまった。
頬を上気させて粉末みかんを茶碗に移した幾ヶ瀬。
「はぁ……何だこれ。凄まじい達成感だ」と小さく呟いた。
「俺、明日早起きしてスーパー行ってくる! 今度は五キロ買ってくるよ。もっとみかんを食べるんだ。もっと皮を砕くんだ!」
夜の夜中にそう宣言した幾ヶ瀬だが、翌朝ぼんやりとした表情で粉砕みかんを眺めることになる。
「……夕べのことあんまり覚えてないんだ。頭の中にみかん色の霧がかかったみたいで……」
とりあえずこたつに座り、朝食代わりのみかんを食べるのだった。
「美味しい。なんで手の平がこんなにオレンジ色になってるのかなぁ」
ベッドを占領してぐぅぐぅ寝こけている有夏がうなされる気配。
「うーん、こわいみかん……」
「こわい☆みかん」完
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