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プロローグ
目があった瞬間だった。
身体の芯が激しく燃えるような感覚と、激しく引きつる心臓。
目の前のアルファこそが<運命の番>だと、頭よりも早く身体が認識してしまう。
急速に熟れていく身体に対して心は冷えたまま置いてけぼりにされて、アスセーナは焦った。
「い、いやだ!お前なんかじゃないっ!!」
そう叫ぶと派手な音を立てて倒れた豪奢な椅子に構う余裕すらなく、ホールを飛び出した。
足を動かすたびに音が出そうなほど濡れそぼった秘孔が恨めしい。
(違う、私の運命があんな不出来なアルファであるはずがない!もっと、もっと金持ちのアルファに嫁ぐためにここまで頑張ってきたのに…!)
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