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恋人_8
掴まれた手の甲に唇が寄せられて、篠原がやると本当に王子様みたい……。
「喜んで」
そんな事されたら俺のちっぽけな心臓なんてすぐに止まりそうになるから困る。
「う……あぅ……か、かっこういい……」
「はは、こう言うの好きなんだな」
「篠原なら何しても好き……」
真っ直ぐ伝えたら篠原が少しだけ照れて「俺も好き」って言葉をくれる。
「こっち、触るな」
離れた手が濡れ滴っているであろう後孔へと運ばれて、入口を確かめるように指先が滑った。
「良かった、濡れてる」
「あ……はやく……おねがぃ……」
「ちゃんと解してからな」
男性のΩ性は生殖本能から受け入れる為に後孔が濡れる。αやβと違ってΩのそこは受け入れる為の場所。
だからわざわざ解す必要なんてない。
「大切に抱かせて」
篠原だってそのぐらい知ってるはずなのに、そんなふうに言われたら黙って頷くしかない。
「ここ、何か入れたこととかある?自分で弄ったり」
「な、ない!そんなの一回もない……!」
「そっか。じゃあ辛かったら言えよ」
入口を撫でていた指が押し込まれる感覚に身体の内側から力か入る。
「う……っ……」
それでもぬめりを借りた指はそんな抵抗なんてものともせず、内側を押し開いていく。
「すごいな……中、どんどん飲み込んでく」
「あ……っ……ぅ……ん」
「苦しいか?ごめんな、俺も初めてするから加減が分からなくて……」
一度動きを止めてくれた篠原に平気だと首を振る。
「だいじょぶ……して…………」
「ん、ゆっくりな」
言葉の通りゆっくりと出たり入ったりを繰り返し、少しずつ深く埋められていく。
「一本全部入ったけど、増やしていいか?」
「ん……っ……」
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