53 / 65
第六章・4
都の紅い蕾に指腹で触れると、そこはローションではない何かで濡れている。
Ω特有の、愛液だ。
「僕、濡れてるでしょ? 今、すっごく欲しいんだ。雄翔が」
上ずった声で囁かれると、雄翔も我慢ができない。
指で蕾を押し開くと、潤滑剤で滑らかに整えたペニスを当てた。
すぐに、呑み込まれてゆく雄翔。
(内、ほぐれて……、柔らかい……)
みちみちと奥まで押し込むと、雄翔は震えた。
都の体内は、心地よく温かい。
それがきゅんきゅん締め付けて来ると、もうそれだけで果てそうになる。
「み、都。動くぞ!」
「あ、はぁ、んッ!」
二度目なので気持ちに余裕ができそうなものだが、雄翔は逆に追い詰められていた。
都の身体に、声に、熱さに、悶えに。
「んぁ、あぁ! はぁ、はッ! 雄翔、雄翔ぉ!」
ただ無心に自分の名を呼んでくれる存在に、溺れた。
ともだちにシェアしよう!