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ゆらゆらと……
今日も平和だなあ。
寂れた商店街の一番端っこの写真屋の受付の中、うたた寝している店長を見つめて俺は今日も癒やされている。
恋塚雅美。(コイヅカマサミ)
この写真屋の店長で32歳のメンズ。
怒った所をみた事がないくらい温厚で癒し系。
しかも、可愛い。
寝顔が赤ちゃんみたいで可愛すぎる。
うたた寝する店長を見つめるのが最近の楽しみ。
で、俺は柚乃(ユノ)21歳のフリーター。
茶髪にピアス、ショボい写真屋には似合わない見た目チャラい俺。
「柚乃、ニヤニヤしよらんと早うホカ弁買うてこい」
「ひゃっ」
気配もなく突然現れる爺。
ちょっと声出してしまったやんけ!
「ステーキ弁当とワンカップばい。お前とまーの分もな」
爺がシワシワの手で500円をくれた。
…………………………………………、足りねえ。
「じいちゃんお金足りん」
「あん?ワンカップとまーの分とお前の分は自分で出せ」
おっとぉ、命令口調。
この爺は店長のお祖父さんで店の持ち主。
今はご隠居生活。
「まー、いや、店長の分を出すのは良かけどワンカップは………」
と、目線を爺に向けるが既に居なかった。
くそじじい!
店長の寝顔をパシャリと写メるとホカ弁へと向かう。
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