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そよそよと……

「そうやな、ユノ、1人で入れんもんな」 ニコッと笑ってくれてホッとした自分がいた。 アキラさんが凄く不安そうで、寂しそうで焦ったんだ。俺の知らないアキラさん…… ああ、こんな顔も出来たのかって、思うけど……させちゃいけないよね?だって恋人だもん。 アキラさんは俺を抱き上げて風呂場へ連れて行く。 服も脱がせてもらった。 前は恥ずかしかったけど、最近慣れてきてる。 裸族のアキラさんの裸体も……いや、まだ見慣れない。 アソコとかみれないもん。 俺よりデカい……そして、思った。 コレが挿れられるんだよね? 後ろに…… 入るの? そんな疑問。 でも、ゲイサイトの動画ではギッチリ挿ってたよ? 痛い?痛くない? さっきは気持ち良かったけど……ううっ、良くわかんない! 「ゆの……たのむ、あんまガン見すんな」 へっ? 顔を上げると照れた顔のアキラさん。 あ………俺、ガン見してた?マジ? 「ご、ごめんなさい」 「いや、いいんだけど、あまりにも真剣に見てるからさ」 アキラさんはフフッと笑う。 そんな真剣に見てたん俺? 恥ずかしい!! 「ゆの、そんな顔すんな……我慢できなくなるから」 アキラさんは髪をクシャクシャと撫でる。 我慢? 我慢しなくていいのに…… アキラさんは俺の手を握り風呂へ。 身体を洗って貰うんだけど……俺は緊張していた。 だって、セックスを……する覚悟を決めているから、だから、アキラさんのもちゃんと…… 「あ、アキラさんあの……触りたい!」 ボディソープを泡立てているアキラさんはキョトンとして俺を見る。 「なに?」 「あ、あの、あの、……俺のばっか触ってズルい!アキラさんのも」 きっと、お風呂だから顔が熱いんだ。 顔、赤くないよね? 「触るって俺のを?」 聞き返さないでアキラさん!恥ずかしいんだから! 俺は黙って頷く。 「触りたいからガン見してたんか?」 ううっ、アキラさんの意地悪!そんな直で聞かないでよ! もう、頷くしかない。 「ありがとう。でも、無理すんな」 アキラさんはまるで聞かなかった事のように俺の身体を洗いだす。 「む、無理してない!」 「いいから、ほら、手をあげなきゃ」 アキラさん……マジ、俺、無理してない! 「してないもん!アキラさんチンコ触らせてよ!」 思わず叫んで我に返る……… 俺……ばか? アキラさんは目を丸くした後に笑いだした。 ひどい! 「ユノ、めっちゃ大胆だな」 アキラさんはまだ笑ってて、そりゃあ、笑うよね。……自分でも笑っちゃう、どんだけ必死なんだってさ。 「だって、無理してないのにアキラさんが……意地悪だから……俺だって、興味あるよ?エッチとか……」 そこまで言って恥ずかしくなる。 「ほんと?無理しとらん?」 頷く俺。 「怖いんだよ、ユノに無理させてんじゃないかって、ユノに男を教えてとかいいのかなってさ」 「どういうこと?」 「俺は元々同性愛者だけどユノは違うだろ?女を知らないだけで、俺が告白しなければ女の子を先に経験する。それを邪魔してんじゃないかってさ」 アキラさんはそう言うと泡がついた手で頭を撫でた。

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