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4話

アキラさんが行った場所がどこだかは想像ついて、顔が熱くなる。 ドキドキが止まらない。 アキラさん…… 夢の中で俺と…… アキラさんは経験豊富で、俺はキスさえも初めてで、 裸で抱き合えば脳内で変な気持ちになるのは俺だって分かる。男だもん… アキラさんが言った、まだ早いよな?の意味がこれだとようやく分かって、 俺って本当にダメだなあって反省。 アキラさんが戻ってくる音がして俺は何故か寝たふり。 ベッドが沈むからアキラさんが乗ってきたんだと胸のドキドキが俺に教えてくる。 サラッ、と髪を撫でられた。 そして息遣いが近くに聞こえて、チュッとキスされた。 アキラさんはそのままシーツに入ってきて俺を抱き寄せて、何もしない。 いや、別に期待とかじゃなくて、 さっきのアキラさんを思い出して悶えそうだ。 モゾモゾと動いてしまった。 「ユノ?」 名前を呼ばれて今起きたって感じで目をあけてアキラさんを見た。 「おはようユノ」 微笑むアキラさん。 「おはよう……アキラさん」 うう、やばいアキラさんをマトモに見れない。 俺はアキラさんの胸元で顔を隠す。 「まだ眠い?」 優しい声。 うんと頷く。 「しょうがないなユノは」 アキラさんは俺に腕枕をしてくれた。 うう、いつ起きよう。 早く起きないとアキラさん仕事行く用意とかあるよね? タイミングを計っていると、 グーっと腹の虫が。 あああ、俺ってば! 「お腹すいた」 恥ずかしいけどね、何か話さないと恥ずかしさで死ねる。 「あはは、ユノ可愛い」 アキラさんは笑いながら俺の頭を撫でて、 「朝ご飯作ってくるから、まだ寝てろ」 とベッドから起き上がった。 朝食を作りに行ってくれて、俺は少しホッとした。 だって、どうして良いか分からない。 アキラさんの色っぽい姿を想像して、心臓がバクバクだから。 顔が赤い。 エッチしたいんだよね俺と。 エッチって………やっぱ痛いかなあ? どうしよう。 誰かに聞くなんて恥ずかしいし。 俺、困った。 「ユノ、めしーっ」 アキラさんに呼ばれてドキンときた。 な、なるべく普通に。 テーブルにはお味噌汁と魚に明太子、玉子焼きにサラダ。 お味噌汁の具は俺が好きな若芽と豆腐。 わーい。 好物が朝から出たら嬉しいよね。 椅子に座ると、 「ユノ、目キラキラしてんぞ?そんなに若芽と豆腐の味噌汁好きか?」 アキラさんに聞かれた。 「うん、あとね、ソーメン入ってるのも好き」 「そっか、じゃあ明日は素麺入れてやるよ」 「本当?嬉しい」 「ユノは本当、見てて飽きないくらいにコロコロ表情変わるな。まーにユノの好物聞いてて良かった」 アキラさんは俺の横に座ると頭を撫で撫でした。 わざわざ雅美さんに聞いてくれたんだ。 「ありがとうアキラさん」 ニコッと笑うとアキラさんも笑ってくれる。 すみませんと言った時、アキラさんは寂しそうな顔をしたのを思い出した。 本当、ありがとうって言葉が正解だな。 雅美さんは大人だ。 「いってらっしゃい」 アキラさんを玄関で見送る。 「いってきます」 とアキラさんは俺の額に軽くチュウして仕事に行った。 なんか昼ドラで見た新婚みたいだなって考えたら朝のアキラさんを思い出して顔が熱くなる。 アキラさんきっと我慢してるよね? でも、どうやるのか分からない。 女の子さえ経験ないのに。 あ、そうだ! 困った時のインターネット!!! 俺はパソコンで男同士のエッチを検索してみた。 検索…… かなりのヒット&動画。 動画かあ、文字で読むより良いかな?とクリック。 『んっ、あーっ、いくーっ』 いきなりの音量と声に驚く俺。 音量を下げて動画を見る。 動画は俺くらいの男子が男にチンチンを舐められて喘いでいた。 音も生々しい。 男は全部くわえると頭ごと動かして出し入れしている。 『あーっ、きもちいいっ』 気持ち良さそうな男子。 そうか、これってフェラだよね。気持ちいいんだ。 男子が果てた後、男は足を広げて、 えっ、ええっーっ! そうだよね、ソコしか入れる所ないよね? 男は男子の後ろの穴に自分のをねじ込んでいる。 男子……気持ち良さそう。

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