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第3話
目を開けると見知らなぬ天井が目に入り、自分がベッドで寝ていたのだとわかった。
「どこ?」
ベッドサイドにある置き時計を見ると四時。カーテンの隙間から光が微かに洩れている。
ベッドから起き上がり、辺りを見渡すと黒いソファが目に入った。長い両足がはみ出ている。
瞬はベッドから降りると、ソファに近付いた。そこには眉間にシワを寄せ、寝苦しそうに眠っている武蔵だった。
(ここ武蔵の家か)
どうやら武蔵がここまで運んでくれたようだ。
瞬はある一点に目が止まった。
スウェットパンツの上からでも分かる程、武蔵の股間が盛り上がっていたのだ。
(ふふ……朝勃ちしてる)
瞬はそっと武蔵のスウェットパンツと下着を下ろすと、ボロリと飛び出したそれに息を呑んだ。
(す、すごっ! 何これ! )
若さなのか、それは腹に付くほど勢いがあった。カリは大きくそれに合わせて竿はしっりと太く長い。二つの睾丸はずっしりと重量感があった。あまり使い込まれていないのか、AVで見るような黒々としたグロテスクな感じではなく、どちらかと言えばピンク色に近かった。
自分のだって決して貧相ではないと自負していたが、武蔵のソレを見たら自分のモノが酷くチャチに見えた。
こんな凶器じみたモノを挿れたらどうなってしまうのか、想像し瞬は身震いした。
(絶対気持ちいいに決まってる)
瞬は自分の唇をペロリと舐めると、躊躇なくソレを口に含んだ。
「んっ……」
僅かに武蔵の体がピクリと反応した。
(ガッチガチじゃん……デカくて全部口に入んない……)
瞬は武蔵のソレを必死に口で奉仕しつつ、自分の後ろを同時に解す。
モゾモゾと武蔵が体を揺らし始めた。
自分はゲイではないが、男のモノを咥える日が来るとは思ってもいなかった。された事はあってもした事などない。一番驚いているのは、何の躊躇いも感じず武蔵のを咥えている自分。更に瞬自身も興奮しているのだ。
武蔵の先から先走りが溢れ始め、自分の唾液と混ざってピチャピチャとイヤらしい音が耳に入ってくる。
「はぁ……」
武蔵の息が上がり始めている。
一体武蔵の夢の中はどんな風になっているのか気になる所だ。
(そろそろいけるかな? )
念願だった初挿入に瞬の胸は高鳴る。
いざ、瞬の後孔に武蔵のソレをあてがった。
その時、武蔵の目が薄っすらと開いた。目を細めている。あの瓶底眼鏡だ、武蔵は相当目が悪いらしく、自分に跨っている人物が誰なのか寝惚けた頭で判断しているようだ。
「えっ? えっ? は、榛名さん⁈」
大きく目が見開かれた。
「あ、起きちゃった」
「な、な、何してんですか!」
「何って……セックス?」
瞬は可愛らしく小首を傾けてみる。
「セ、セックス⁈って……!」
「まあまあ……目瞑ってれば女の子と変わらないから。あとは挿れるだけだから、おまえそのまま横になってろよ」
もう一度先を後ろに当てがうと、
「オマエのチンコ貸して?」
瞬は固まっている武蔵の唇に指で触れた。呆然とする武蔵の股間にもう一度挿入を試みようとした。
「ま、ま、ま、待って! 待って下さい!」
だが、武蔵によって腰を掴まれ勢いよく体を離された。
「俺、初めてなんです!」
そう告げられた。
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