207 / 211
第207話
龍樹くんは家に帰って、俺はもう眠ろうとお風呂にも入って寝る準備は万端。
「陽和」
「何?」
煙草を吸っていたハルに呼ばれて近づくと火を消して、強く抱きしめられる。
「あー···」
「ハル?」
「陽和、抱きたい」
明日も学校だし、今日は少し早く眠りたい気分だった。
けれど好きな人に求められてそんな気持ちはすぐに揺らぐ。
「いい、けど···」
「けど?」
「明日も学校だから···今日はいつもよりももっと優しくして」
「そんな真っ赤な顔で言われたら、逆に我慢なんて出来ねえよ、俺。」
その言葉に「じゃあだめ」と言う間もなくキスをされた。
そうしてハルの熱に溺れて今日も深く愛される。
指輪が小さな光を反射してキラキラと光る。
きっとこれからもハルがいてくれたなら、俺の世界は輝いているはず。
「ハル、大好きっ」
「俺もだよ、陽和」
ハルの優しい声に全てを委ねた。
ヤクザさんの可愛い恋人
END
ともだちにシェアしよう!