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13.今度は朝風呂で
朝起きて、布団の中で身じろいだ際に感じる尻キュン。
「……あっ……」
横で寝ている後輩が手を伸ばしてきて、俺の尻を撫でた。布団の中だからもちろん見えない。
「先輩、おはようございます」
「あ、ああ、おはよう……」
布団の中で岡の手を尻からどけようとするも尻たぶを掴まれてしまって外せない。しかも指先が……。
「あっ!」
「どうかされました?」
岡の指先がじんじんと熱を持っているような尻穴を撫でた。しらばっくれるようにかけられた声に俺は岡を睨んだ。
「……っ、なんでもない。今何時だ?」
「んー、6時過ぎですね」
「じゃあ朝風呂に行くか」
「お供します」
同僚たちはまだ夢の中である。嗅がせる睡眠薬がどこに入っているかは岡も知っているので嗅がせたのかもしれない。
大浴場には誰もいなかった。身体をざっと洗って湯に浸かる。身体に染み入るようだった。
「はー……」
思わず声が出てしまう。岡も俺のすぐ近くにきた。誰もいないこともあって、俺は気になっていることを聞くことにした。
「なぁ……」
「はい」
「ゆ、昨夜は、そのう……」
「すいませんが、一回させていただきました」
「そ、そっか……」
俺は赤くなった。岡の一回は俺が思っていたより長い。三十分も入れられたままで延々抉られるからその間に二回はイッてしまう。
「もったいないんで、そのまましばらく入れさせてもらってましたけど」
「えええ」
どれだけ長い間岡のイチモツを受け入れていたのか。そりゃあ尻穴がじんじんしているはずである。
「ひ、広がるじゃないか……」
「先輩の中が俺の形を覚えてくれるのが理想です。緩くなっても責任は取るので安心してください」
「せ、責任て……」
男同士で責任なんてどうやってとるのか。岡のイチモツが俺の尻穴専用になるということなのだろうか。それはそれで願ってもない話だ。
「先輩、感じちゃいました?」
「えっ、あっ、やめっ……」
岡の手が立ち上がりかけている俺自身を握る。
「一度イきましょう。誰もこないうちに……」
「やめろっ、て……」
「出る時は言ってくださいね」
岡の手が容赦なく俺自身をしごく。岡の手で翻弄されているというだけで俺は感じてしまい、それほど時間もかからずイッてしまった。さすがにお湯を汚すわけにはいかなかったから、イきそうになった時は湯船の外に出したけど。
「も、もう……なんてことをするんだよ……」
「でも気持ちよかったでしょう?」
「……こういうことをするならスパには俺一人で行くぞ」
「そんな~。一緒に行きましょうよ」
そんなことを言いながらじゃれていると、カラカラカラと曇りガラスの扉が開いて誰か入ってきた。
「お? 長井君に岡君じゃないか。早いな」
「部長、おはようございます」
部長だった。俺たちは出るタイミングを失い、そのまま部長と話をした。今回の社員旅行の感想や、これからどこへ行くか、仕事で困ったことはないかなど部長はいろんなことを聞いてきた。社員旅行でいろいろ社員の不満などを聞きだし、理想の会社作りを目指しているらしい。昨今のブラック企業とはえらい違いである。
「できれば社員全員に社員旅行には来てほしいのだが、さすがにお子さんのいる家庭は難しいね。さすがに家族全員を招待はできないからなぁ」
「あはは。社員旅行に連れてこられても困ると思いますからいいんじゃないでしょうか」
「参加不参加は自由なんだが行けない社員から不満のようなことは聞いてないかい?」
「私は聞いてないですね」
「私も聞かないです」
部長相手なのでさすがに「俺」と「僕」は封印する。
「そうか、それならいいんだ。邪魔して悪かったね」
「いえいえ」
「お話できてよかったです」
そう言って風呂を出た。さすがに長く入っていたせいか少しふらふらする。
「先輩、大丈夫ですか?」
「水、飲めば大丈夫だろ」
ウォーターサーバーから水を汲み、ごくごくと飲めば復活した。それと同時に腹が鳴る。
「さすがにおなかがすきましたね」
「あんまり食べ過ぎないようにしないとな」
また風呂に行くわけだし。
どんだけ風呂が好きなのかと言われそうだが、こういう時ぐらいしか堪能できないのだ。
こういうものは楽しんだ者勝ちである。
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