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12.お預け
「TVつけていいですか?」
「いいよ」
何か見ている番組でもあるのだろうか。岡がつけたのはニュースだった。明日の天気は晴らしい。いいことだ。
ところで身体の準備をしてこようと思うのだが、一人上手の為こういう時どう席を外したらいいのかわからない。昼間は今からヤるぞという雰囲気だったから「洗ってくる」と言えたが今夜は……。
って今夜も洗ってくれって言われてるじゃないか。
「お、岡……」
「なんですか?」
「あ、洗ってくる……」
恥ずかしいが時間が多少かかることなので言っておく。岡はとても嬉しそうな顔をした。
「はい、待ってます」
その笑顔にまた尻穴がきゅうん、とした。尻キュンである。
俺の尻穴はやっぱりどうなっているのだろうか。
道具を持って部屋付の風呂場で準備をする。昼キレイにしておいたせいかそれほど時間はかからなかった。なんだかとても恥ずかしくてたまらないが、部屋の前でじっとしているわけにもいかない。ふすまを開けて部屋に入ると、先ほどと同じ格好をした岡が待っていた。
「おかえりなさい」
「あ、ああ……」
手招きをされた。俺はどぎまぎしながら道具を鞄にしまい、岡の隣の布団に座った。
「先輩遠いです」
にじり寄ってきた岡に捕らえられ、そのまま口付けをされた。
「……んっ……」
キスもうまいなんて反則だと昼も思った。口付けられながら布団に押し倒される。思う存分舌を絡めとられ、吸われて俺は陶然となった。そのまま瞼、顎と口付けられ、岡の顔が下りていく。さすがにこのまま流されるわけにはいかない。
「お、岡っ!」
「なんですか?」
「あいつら、帰ってくる、から……」
岡はうろんげに顔を上げた。
「まだ一時間じゃないですか。風呂入って飲みに行ったならもう少しかかるでしょう?」
「そ、それでもあとせいぜい三十分ぐらいだろ?」
「そうですかね?」
首をかしげながら俺をひっくり返し、浴衣をたくし上げる。細身だと思ったがしっかり筋肉がついているようだ。
「お、岡?」
「どうせ中島さんたち鍵忘れていったでしょう? 先輩のえっろい穴いじらせてくださいよ」
「な、ななな何言って……」
パンツを器用に脱がされ、後ろから少し立ち上がっている俺自身を岡の手がしごく。
「お、岡ぁっ……」
「コンドームつけますね」
しっかり立ち上がった俺自身にコンドームを被せ、岡はなんと俺の尻穴に指をずぶりっ! と突き入れた。
「あっ、あーーーっ!?」
「あー、早くここに僕のを入れて思いっきり腰振りたいです」
岡はそう言いながら二本の指をずちゅっずちゅっと何度も出し入れする。ローションをしっかりまぶしたのだろう岡の指は入口を広げたり前立腺をこりこりしたりと俺を翻弄した。
「あっ、あっ、岡っ、だめっ、だめだっ……!」
気持ちよすぎてトリップしそうである。動かさないようにしても腰が揺れてしまうし、俺だって早く岡の巨大なイチモツでずっこんばっこんしてほしい。あの限界まで尻穴を開かれる感覚がたまらない。少し痛みを伴いながらも非常に感じてしまうのだ。
「何がだめなんです? こんなにえっろい穴して。もうとても女性は抱けませんよね」
そう言いながら岡は穴の縁をなぞったり、中を何度も突いたりと俺の尻穴をいじり倒した。結局同僚たちはそれから一時間しても戻ることはなく、いらいらした岡にディルドで穴をぐりぐり抉られたりと散々いじめられた。
そんなにされたらお尻壊れちゃう~と言いたいぐらいだが、あまりの気持ちよさに俺は二回もイッてしまい、
「先輩感じやすすぎですよ」
と岡に呆れられながら尻穴をねっとりと舐められたりもした。ディルドで広げられたというのに舐められたら舐められたで感じてしまう。
「もう我慢できません。ヤります」
「ま、待って、待って、くれえええ~~」
とうとう岡がプッツンした時、ようやく同僚たちが戻ってきた。
「後でしますよ」
と言われていたが、さすがに昨夜の寝不足がたたったのか、同僚たちが寝入る前に俺は寝落ちしてしまった。
翌朝何故かまた尻穴がじんじんとはれぼったくなっていたのは、しかたないことだったのかもしれない。
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