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26.恋人としてうちに来る
まだそれほど忙しい時期ではないのでほぼ定時で帰れる。
岡は定時で上がり、駅で待っているとLINEがきた。俺も明日の仕事の準備を終えてから会社を出た。俺の住むマンションがあるのは、岡の最寄り駅より更に4つ先の駅だ。岡のように駅から歩いて五分といういい立地ではなく、十五分近くかかる。雨の日はなかなかに憂鬱である。
11月も後半ということもあり、最近はあまり雨が降らない。それだけでも助かると思う。そんなことをつらつら考えているうちに駅に着いた。駅の壁際で待っていた岡が気づいて近寄ってくる。そのまま俺たちは無言で改札に入った。
「12月ってやっぱ忙しいんですか?」
「俺たちっていうより営業が忙しいかもな。それによってはこっちも忙しくなる」
「なんで年末とか年度末って忙しいんでしょうね」
「どうしても決算があるからなぁ。それまでにいろいろやっとかなきゃって思うんだろ」
「いい迷惑ですね」
「ホントにな」
そんなことを話しながら電車に揺られているうちに岡の最寄り駅を過ぎ、俺の最寄り駅に着いてしまった。やっぱり誰かが一緒かそうでないかで時間の感覚が変わる。不思議なものだ。
寄ったことはないが駅の近くにスーパーがあることは知っていたのでそこに行き、今夜と明日の朝の分の食料を買った。鍋も小さいのしかないし、フライパンだってそうだと岡には伝えてある。なので調理に使う材料も少しずつ購入した。
一緒に買物なんてしていると、昼間告白されたことが実感として思い出されて俺は少し恥ずかしくなった。
「狭いとこだけど……」
「お邪魔します」
玄関前のハンガーにお互いの上着をかける。台所は入ってすぐのところにある。LDKなのでそこは広い。奥にトイレと風呂場、そして俺が寝ている部屋がある。岡は台所の調理道具を確認すると簡単にだが夕飯を作り始めた。本当にありがたいことである。
サラダは買ってきた袋野菜だったし、サ○ウのごはんにメインは惣菜だったが、スープを作ってくれたのが嬉しかった。これなら朝もおいしいスープが飲めるだろう。
「いただきます」
自分の家に岡がいるのがとても嬉しい。
「先輩って、本当においしそうに食べますね」
「岡が作ってくれたからだろ。スープおいしいしな」
素直に答えると岡は自分の胸を押さえた。
「……もう、先輩ってば……」
そう言って苦笑する。俺はよくわからなくて首を傾げた。片付けは俺がすると言ったのだが岡が全てしてくれた。自分で作ったから片付けまでしないと落ち着かないらしい。たまに気が向いた時料理だけして後片付けをしない父親に聞かせてやりたい科白だ。
なんとなくTVを見ながら食休みをし、そろそろかなと席を立つ。
「あ、洗ってくる……」
「わかりました。舐めるのが楽しみです」
「……え……」
にっこりと笑んでそんなことを言われ、俺は顔に熱が上がるのを感じた。
(な、舐めるって……舐めるって……ま、また? また尻を舐められるのか?)
つい昨日も安田にたっぷりと舐められたことを思い出し、俺の尻がひくつく。だめだだめだ、俺の恋人は岡じゃないかと首を振り、洗浄に意識を向けた。
今夜も念入りに中を洗ってキレイにし、寝室の扉を開ける。ここ一週間で沢山男のイチモツを受け入れた尻穴がひくひくと期待に震えていた。
「僕もシャワー浴びてきますね」
道具を準備してくれたらしい。岡は俺に優しい笑みを向けると部屋を出て行った。
「中、準備しとくと怒るんだよな……」
だが俺の尻穴はもう岡のイチモツを入れてほしくてたまらなくなっていた。
舐めるつもりということはローションを使うわけにはいかない。舐めても大丈夫なローションというのもあるらしいが俺は買ったことがなかった。ベッドに腰掛け、どうしようかと思って下を向く。岡にいじられるまではあるかないかわからない大きさだった乳首が目に入った。心なしか少し大きくなっているように見えるそれを、俺は指先で摘みあげた。
「……あっ……」
思わず甘い声が漏れて、俺は頬が熱を持つのを感じた。
(自分でいじるようにって言われてるし……)
自分に言い訳をしながらくりくりと両方の乳首をいじる。甘い感覚が腰に広がって、俺はたまらなくなった。
「……あっ、はっ……」
くりくりしたり、つぶしたり、引っ張ったりしているとカチャリ……と音がして扉が開いた。
「……あ……」
「チクニーしてるんですね。そのまま続けてください」
岡が笑顔でそう言いながら俺を押し倒した。
「さぁ、智文さん。……”お仕置き”の時間ですよ」
尻穴がきゅうううん! と収縮した。
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