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雪と蝶 8
「……ち、乳首、を」
尖らせた舌先で先端をチロチロと舐め、ビクリと揺れる俺を楽しそうに俺を見つめる。
恥ずかしがらせて楽しむとかこいつ本当に性格悪い。あー可愛い、とか呟いてるけれど、全部聞こえてるんだよ。羞恥に顔が熱くなる。耳まで熱い。くそ、なんでこんな意地悪な奴が……好きで好きで、どうしようもない。
「もっと、舐めて、吸って……噛ん、で」
「舐めて、吸って、噛んで、痛くして欲しいの? 省吾、やらしい」
お前が言わせたんだろ。
「こっちも大きくなってきてる」
湯の中で半勃ちの息子を握られ、慌てて身体をよじる。
「や、やめっ! こんなとこですんな」
「わかってるよ、汚さなければ大丈夫」
「はっ!?」
突然湯から釣り上げられた俺の身体。岩風呂の縁に座らされ、俺の元気な息子はハルの口の中へ。
「ばっ……何す」
「大丈夫、零さず飲むから」
「そういう問題じゃ……」
俺のものを口に含み上目遣いで微笑むハルは妖艶で、それだけでもう身体が熱くなってくる。
手と口と舌で攻められ、あっという間に噴き出してしまいそうな自分が格好悪い。
「んっ……ハ、ハル、もう」
ハルの動きに合わせて水音が静かな夜に響く。
俺のものをくわえながらうっとりした目で見上げるハルが、たまらなく愛しい。ハルの柔らかな髪を掻き抱くように指を差し込み、前のめりに身体を折り曲げた。
「ハル……い、イクっ……」
ハルの口内に放った白濁を、ハルは約束通り零さず飲み干し、更に舌で丁寧に舐め上げ拭き取ってくれた。情けないけれど、足が痙攣して力が入らない。ハルは俺の内股へ舌を這わせ、チュウと吸い付き花弁を散らした。
駄目だ、もう。
ハルなしじゃ生きていけない確実に。
そんな情けない事を思いながら、温かい湯に浸かりハルの身体を抱きしめる。
「省吾、俺の事好きなんだね」
嬉しそうに抱きしめ返すハルに、聞こえないほどの小さな声で当たり前だろと呟き、口に出してからあまりの恥ずかしさに耐えられなくなり、ハルの肩にガブリと噛みついた。
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