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再会⑦

「ただいま」 「お帰りー」  家に帰るといつものように弟妹が出迎えてくれる。  すると次女の日和が渚の持つ紙袋に気が付いた。 「これ何?」 「ん?ああ…… ちょっとね、人助けしてお礼にって貰ったんだ」 「へぇ~、人助け?」 「ん~まぁちょっとね……」  あまり人の事をベラベラ喋りたく無いので適当に誤魔化した。  日和が中を見ていいかと言うのでいいよと言うと、テーブルの方に持っていって他の兄弟と中身を出してみる。 「うわぁクッキーだ!!」  三男の瑠樹が叫ぶ。 「なんかめっちゃオシャレなんだけど。 これっていい奴なの?」  今度は長女の菜々。 「いや知らないけど…… って言うかそう言うの詮索しないの。 折角くれたんだから厚意に水差さないで」  こう言うのは値段じゃない。  気持ちである。  だから本当はブランドやら値段やら考えず、美味しく頂きたいのだ。 「あ、ブランド書いてある。 これ検索してみてよ」 「おい、話し聞きなさいよ!!」  渚の話しも聞かず勝手に話しを進めていく。 「ちょ、スペル間違ってる。 貸して」 「ヤダ。今私が使う時間なの!!」  1台のスマホを囲む彼ら。  うちではスマホは自分で稼いで自分で払うと言う決まりなので、渚はバイトから支払っているので自分のスマホを持てているが、弟妹は皆で1台を時間を決めながら順番に使用している。  特に中学生の唯人と菜々は周りが自分のスマホを持っているので、自分のスマホを欲しがるが仕方無い。  どうしても調べたい物がある場合は渚のスマホを貸している。 「え、これめっちゃ高い奴じゃん!! ヤバッ!!兄ちゃんこれヤバい!!」  唯人がヤバいヤバいを連発するので見てみると、叶芽のお礼の品は超高級品だった。 「…………マジで?」

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