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二人の関係性④

 渚の言う場違い、惨めの言葉に叶芽はよく分からなかった。  実力があるのにそこにいるのがどうして嫌なのだろうか……?  経済格差を言っているのかもしれないが、それこそ実力でそこにいる人も多いのにと叶芽は思ったが、お金に恵まれた環境で育った自分には理解出来ない部分があるのかもしれないと、初めて少しだけ彼との距離が出来た気がした。 「ところで腹減ったろ。 何か食う?サンドイッチならすぐ出来るけど」 「サンドイッチ!?食う」  そろそろ小腹が空いたので渚は妹、菜々と日和を呼んで台所で一緒にサンドイッチを作り始めた。 「ナギって何でも出来るんだね」  家事やバイト、成績もいい彼に出来ない事は無いのかと感心する。 「兄ちゃんいなかったらうち回んねぇよ。 ホント、兄ちゃんサマサマだな」  次男である唯人は自分には無理と、兄がいて助かったと笑う。  それから暫くして出来たと渚は妹らとテーブルに四角く切ったサンドイッチを持ってきた。  食べやすいように小さくして、沢山盛られている。  いただきますの合図で皆が一斉に奪い合うように手に取る様子に少々びっくりしてしまうも、渚がどうぞと取ってくれて叶芽も頂く。 「美味しい……」 「良かった」  食べ終わるともう少しだけ勉強を教えて、そろそろお暇の時間と帰る事にした。  いつものように渚が家の近くまで送ってくれる。 「そう言えばさ、俺の幼馴染みの親友がナギに会いたいって言うんだけど……」 「そうなの? まぁ、俺は全然いいけど……」  佑真が渚と会わせろと言うのでそう伝えると快くOKしてくれた。  しかしながら渚としては叶芽の幼馴染みと言うことで少々身構える。  叶芽の幼馴染みと言うことなので、相当大事な友達だろうから、果たして自分は受け入れられるのかと不安ではある。

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