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二人の気持ち⑧
出したものをペロリと舐める渚に唖然とする叶芽は最早頭はパンク寸前だ。
一方渚はここまでするつもりはなかったのに、叶芽が思った以上にエロティックで、興奮してしまいついつい精液を舐めるなんてらしくない事までしてしまった。
「ごめんね。
でもカナちゃんえっちぃ顔するから止まんなくなっちゃった」
ペロッと舌を出して謝罪を口にするが悪いと思っていないように見える。
叶芽は恥ずかしいやら何やらでパニック寸前になる。
少し刺激が強すぎたかなと渚は反省するも、もっと彼が欲しいと思ってしまった。
するとふっと甘い香りが渚の鼻に漂ってきた。
これは以前も嗅いだことのある匂いだ。
「ねぇ、この香り……」
おそらくΩのフェロモンなのだろう。
だが本人は気付いていないのか首を傾げる。
「香り……?何それ……
って言うかそれより、手洗って来なよ!!
洗面所は廊下出て右にあるから……」
未だ真っ赤に顔を染めた叶芽に言われた通り手を洗いにリビングを出て、右手にあるドアを開けてみたらそこはトイレだった。
しかもトイレだけなのに広い。
車椅子でもゆとりが出来るくらい広い。
渚はトイレのドアを閉め、その奥隣にあるドアを開けると洗面所があった。
それも手を洗う所が2つもある。
兄弟の多い渚の家で2つの洗面台があれば順番待ちが減って楽だろうなぁと思う。
渚はどちらで洗おうかと迷った末左側で洗おうとするも蛇口のレバーが無い。
もしかしてと蛇口に手をかざすと水が出てきた。
どうやらセンサー式のようだ。
手を洗い終え、好奇心でバスルームもチラリと覗いてみると、広く高級感溢れるバスルームに思わずスゲッと声が出る。
リビングへ戻ると、最初来たときには気付かなかったが、天井にはシャンデリアがある。
改めて渚は叶芽が有名企業のお坊っちゃまなんだと実感する。
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