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夜明けの華 27

「蓮、私を捨てて肇の元へ行く事は許さないよ?」  ゆるやかに腰をグラインドさせながら、冗談交じりの声色で、光石が語りかける。 「ふあっ、あっ……」 「お前が喜ぶ場所はすべてわかっているよ、蓮」 「ふっ、……んんっ、あっ、気持ち、いい」 「いいこだ、蓮……私から離れることは許さない、わかるね」 「あっ、あっ」  意識せずとも、甘い息が漏れる。光石は蓮が望む場所を突いてくる。強弱をつけて前立腺を刺激され、二人きりの寝室に喘ぎ声がいやらしく響く。束縛は愛だ。蓮は光石の言葉を愛しく思う。紅く光る光石の双眸に見つめられ、身体に熱が走る。愛している。 「私は、あなたを、愛しています……」  吐息とともにこぼれた言葉は、真実だ。でも、この先の未来は、わからない。  光石の熱を受け入れた蓮の身体は甘い痺れで満たされていく。なのに心が、追いつけない。  愛する男に身体を預けながら、蓮は自分のために涙を溢した肇の姿を思い、愛しさを募らせた。 <おわり>

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