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Daichi Side 2-3
ドアをガチャガチャと必死で開けようとした。でも……開かない!!
ドアを叩いても、びくともしない!!
声は中から聞こえている……。
「有希っっ!!」
有希を呼ぶ。あいつなら、城野なら、俺が来たって知ったならさらに嬉々として、有希を襲ってるかもしれない。
「だいちっっ!!」
有希の声だ!有希が……俺を呼んでいる。
くそっ!!!
これじゃダメだ。ドアが開かない。何か……何かないか…?隣の教室に急いで入る。そこにあったイスを引きずり出す。
それを、ドアに……。
思い切り投げつける。
バスッッ!!
と鈍い音がした。
ドアが少し内側に折れ曲がった。イスはそのまま下に落ちてドアの持ち手にぶつかる。
持ち手は壊れてもう少しで外れそうになってブラブラしている。
そして、そこに思い切り体当たりをした。
ギギギギッーーーー・・・・
っという音がしてドアが開く。
「有希!!!」
急いで中にはいる。すると、城野がソファーの上で有希を組み敷いているのが目に入る。なんかもうそれを見たら頭がぐわっとなって
「っおまえ!有希からはなれろっ!」
城野がなんか言ったみたいだけどそんなもん知るかっ!ボコボコに殴る!!ってかもう殴ってる。
"・・・まだ、ヤッてない・・・・"
城野はそんな事を言ってた。そんな問題じゃない!!
有希は泣いてるじゃないか。
……
……
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