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Daichi Side 2-4
有希が俺の手にすがり付いて止めた。身体がすごく震えていた。
「大丈夫だから、止めて」
「大丈夫っていっても」
「だって城野くん顔が……」
城野の顔は血だらけでなんかすごい事になってた。
「でも、すごく怖かった……」
泣いてる。
くそっ。また、ふつふつと怒りがわいてくる。再び城野を殴ってやろうと思ってやつに向き直ると、有希が俺に抱き着いて止めた。
「もう、いいからっだから、帰る。ここから出る」
俺は最後に思いっきり城野を殴って、有希を抱えて出ていった。
…
……
………
…
「大地っ」
部屋を出ると、有希が俺に抱き着いてきた。
「城野くんはなんで。あんな事……」
「……お前な、いいかげん鈍感だから言うけど」
「何?」
「お前なみてると、もやもやしてくるんだよ?」
「???」
「分かりやすく言えば見てると押し倒したくなるんだよ?襲いたくなるんだよ。分かる?」
「それって城野くんみたいな事を……なの?」
「そう、ヤりたくなるんだよ。ここってさ、そんなやつばっかだよ?……なんで俺がずっとお前にくっついてるっていうの分かってた?」
「俺、男なのに??」
「関係ないんだよ」
「・・関係ない・・・って?」
有希は俺を見上げるようにして見つめている。その顔、もうだめだよ?無理だ。
俺は有希をギュっと抱きしめた。
「こういう事なんだよ」
「え……何?」
だめだだめだだめだ・・・!!ここで、こいつを押し倒したら城野と同じじゃん。
耐えろっ俺。
「ありがとう。大地はいつでも俺の事を思ってくれてたんだ・・」
潤んだ瞳が見つめる。だから、だめだよそんな顔をしたら……。
そのまま、有希の唇にそっとキスをした。
………
………
…
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