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部屋へ帰って寝室に入ると、ミフユは言葉もなく伊吹の手を取って、自らの方へ引き寄せた。
それからすぐ傍のベッドに押し倒して、唇を重ねる。
「……んっ、ぅ」
度々漏れる彼の吐息に耳を擽られながら、すでに肌蹴けかけていたシャツを脱がせていく。
その間に伊吹の手もまたこちらのシャツに掛けられて、互いに肌を曝していった。
「……伊吹」
肩に口付けながら囁いて、そっと上を見上げる。
「本当にいいの?」
「『駄目だ』っつったら止めるのか?」
「むり」
「じゃあ訊くなよ」と眉を顰めた彼に笑って、その髪をくしゃくしゃと掻き混ぜた。
「もう止まんない。我慢できない」
「お前……っぁ」
胸の先に吸い付くと、何か言いかけた伊吹の言葉が溶ける。今までの女には弄らせたこともないのか、そこは控えめなサイズだったが、感覚がないわけではないようだった。
「男同士でそんなとこ、触る必要あんのか……っ?」
『無駄だ』と言いたげな口調だったが、唇に含んで中で転がすと、そこは徐々に硬度を増していく。わざと音を立てながらきつめに吸うと後頭部を叩かれた。
「やめろ、馬鹿」
「なんで? 感じない?」
「ない、つーか、いたたまれねぇ……っ」
女のようにされるのが気恥ずかしいのか、今までで一番顔が赤くなっている。
『どうせ自分しか見てないんだからいいだろ』と言いたくなったが、今日はとことん伊吹に奉仕したい気持ちなので、おとなしく胸から顔を上げた。
「じゃあこっちは?」
「……っあ」
下に下がってズボンの上から伊吹自身をつつくと、ぴくんと腰が動く。
片手で器用にベルトを抜いてズボンを下ろすと、ミフユはそれを躊躇なく口に含んだ。
「ぁっ、く……っ!」
こっちなら女にさせたこともあるだろうから、さほど抵抗はないはずだ。……と、考えたところで胸にもやが差す。
(今まで何人、どこのどんな女に咥えさせたんだろうな)
「っ、てめ!」
じゅぶっと一気に喉の奥まで飲み込むと、上から伊吹の焦った声が降ってくる。
けれど無視して激しく抽送を始め、膨らんだモノを口全体で締め付けるようにした。
「ぁ、は……っ!」
体を起こしかけた伊吹は動きを止めて、ミフユの髪を掴んでくる。
(いーぞいーぞ、そうやっておれに翻弄されちゃえばいい。
女じゃできないくらい強くされて、おれ以外じゃイけないようになっちまえば)
荒っぽい気持ちで伊吹を責め立てていると、咥えた肉茎に芯が通っていく。
次第に伊吹の呼吸も乱れてきて、口に溢れる先走りの量も増えていった。
「っはぁ……出る、から……っ、ミフユ」
だから口を離せと言いたいのだろう。
ミフユは分かっていて、あえて口を離さずに伊吹を見つめ、唇に笑みを浮かべた。
「このままイッちゃえよ、伊吹」
「なっ――――」
なお深く飲み込んで激しく啜ると、伊吹はとてつもなく驚いた顔をして、肉茎を跳ねさせた。
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