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第5話(それぞれの関係?)
兄さんの説明を簡単にすると
正妻、白兄
側室、紫さん、緑さん、黒さん
親友兼悪友、鈴の兄さん
こんな感じになる。
「それで葵は、俺達の宝って事!分かったか?葵」
「?最後以外は、分かった」
「最後が一番重要だからな!」
「確かに、兄さんや白兄には宝物扱いしてもらっているが、会ったばかりの人にそれを求めるのは駄目だろう?」
そう言って私はみんなを見たんだけど、みんな首を横に振った。
「ぼくは葵が宝だって思えるけど?と言うよりもう思ってる。それに、ここに居る人達みんな同じだと思う」
「?紫さん?どういう事だ?」
「簡単に言うとぼく達は葵の事かなり気に入ってるし可愛いと思ってる」
「そうなのか?可愛いはいらないが」
「うん。けど、可愛いは結構重要だから」
何と!みんな葵を気に入ってる見たい。
(確かに、葵は可愛いけど何かゲームとかなり違う。大丈夫かな?)
「葵ちゃん。オレも紅も白銀もさ、葵ちゃんが可愛くて仕方ないんだ。昔からだけど、葵ちゃんがいなかったらオレ達ここまで仲良くなんてしてないよ」
「確かに、同い年の三人がオレの面倒をみて嫌じゃないかと思っていたが、三人共誰がオレの面倒をみるかで喧嘩していたからな。特に、兄さんと白兄が。けど、それで仲良くなっていったからな」
「そうそう。最初は喧嘩ばかりしてたけど、葵ちゃんがいなかったら仲良くなる切っ掛けなんてなかったさ」
鈴の兄さんが頭を撫でた。
(心臓がドキドキどころかバクバクしてる!けどやっぱりいっさい、かおにでない!葵、すごいなー)
「鈴。俺の葵が可愛いからって、ずっと葵の頭撫でるなよ!」
「紅。葵ちゃんに膝枕してもらってるお前に言われたくない!」
そう、実はずっと兄さんの事を膝枕していた。
(みんなとの関係を説明する時くらいは真面目にして欲しかったけど、葵も結構兄さんに甘いのかな?体が勝手に膝枕してたんだよね~)
「紅、説明する時くらいは真面目に出来ないのか?葵に膝枕してもらって、、いや、正直に言おう!」
「何だよ、白?」
「ものすごく!羨ましい!わたしも、葵に膝枕して欲しい!」
白兄は、言い切った。
それはもう清々しく言い切った。
兄さんと鈴の兄さん以外は、こんな白兄をみた事がないらしく驚いて固まっている。
「そうだったのか、白兄。なら、白兄はこっちの膝で膝枕してやるよ」
そう言うと白兄は、すぐさま私の膝に頭を乗せた。
膝枕している二人の頭を撫でる。
(うわ!二人の髪サラサラして気持ちいい。髪までイケメン!)
「葵ちゃん、男二人乗せて重くない?足が痺れたら容赦なく落としていいからな?」
「大丈夫だ、鈴の兄さん。これくらいは、オレも楽しいからな」
「本当に葵ちゃんは、良い子に育ったよね」
「当たり前だ!わたしの葵だぞ」
「白、葵は俺の弟だからな?俺の葵だから」
二人はいつもの言い争いを始めたけど、いつもより大人しいのでそのままにする。
「紅先輩も白銀先輩も鈴矢先輩も、いつもと全然違う!」
「幼馴染みだけで居るとこうなのか?葵君が居るからこうなのか?どっちなんだ?」
「多分、葵が居るからだとぼくは思うけど」
「?どうしたんだ、三人共?」
「葵君、この三人はいつもこんな感じなのか?」
「ああ、兄さん達はいつもこんな感じだが?どうかしたのか、黒さん?」
「いや、葵君は苦労しているなっと思ってな」
そう言うと黒さんは私の頭を撫でた。
(前も思ったけど、黒さんて)
「なんだ?じっと見て?」
「ああ、前から思っていたが黒さん」
「なんだ」
「撫でるの上手いな!今までで一番気持ちいい」
気持ち良くて兄さんにやるみたいに黒さんの手に頬をスリ寄せた。
(う~ん。やっぱり、気持ちいい!)
≪黒先生!気をしっかり持って!≫
≪葵、突然可愛い事を無意識にするから≫
≪緑君、紫君。俺は、もう駄目かもしれない≫
黒さんは、何故か顔を私から背けていた。
「黒、葵は可愛いけど不意打ちが結構あるから気を付けろよ」
「紅、それは早めに言って欲しかった」
「正直、今、悪いと羨ましいの感情がごっちゃになってる」
「けど、コレはヤバいだろう!俺達以外がコレを知ったらどうするんだ!」
「大丈夫、知ってもそいつはすぐ消えるから」
兄さん達は、何の話をしてるのかな?
(何かゲームと違うけど、そう言えばファンディスクをまだやってなかったから、そっちの方に入ってる話なのかな?)
「今日は、これで解散!お前らに葵を紹介出来たし葵にもお前らの事を紹介出来た。他の話はまた明日な~」
今日は、これで解散するみたい。
(今日は、幼馴染み達と一緒に帰るって言ってたから目立つんだろうな~)
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