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第9話(鈴の兄さんと私 その三)「まさかの仲間!」

イライラしてきた私はテーブルの下から出て四人組に声をかけた。 「おい!そこの四人、何してる?」 「な、テメエいつから居た!」 「ひでぇな、オレの方が先にここに居たんだがな?後からお前らが来たんだが?」 「あ!こいつ、今噂の紅様の弟だぜ」 「マジかよ!全然似てないな!本当に紅様の弟かよ」 「それで?紅様の弟さんがオレ達に何か?」 「ああ。人がせっかく静かに過ごして居たのを邪魔されたんだ。文句を言っても罰(バチ)は当たらねぇよな?」 「へー。すいませんね?けど、場所を代えてくんない?見ての通りオレ達こいつに用があるからさ?」 「ほー?そいつは嫌がっている様に見えるが?」 「ウルセェ!いいからとっとと消えろ!」 連れ込まれた男の子はすがる様にこっちを見たあと、何故か驚いた顔をした。 (大丈夫。この胸くそ悪い奴らは私がぶっ殺すから) 「オレは今、虫の居所が悪いんだ!お前達が消えろ。イヤ、オレが消してやるよ」 「紅様の弟だから見逃してやろうと思ったが、やっぱり止めだ!こいつをぶっ殺すぞ!」 四人組が殴りかかって来たけど軽く避ける。 (葵の力を嘗めるなよ!葵はとっても強いんだから!) “ガッ、バシッ、ドン、ゴッ、ボコ” 「ん?まだやるか?それとも、ここから消えるか?」 「っ、あいつ、スゲー強い!ここは、一端離れるぞ!」 そう言って四人は走って逃げて行った。 私は連れ込まれた男の子の方に向かった。 「葵ちゃんだ。、、、!本物だ、、、可愛、、ゲーム、、、見た、、可愛い」 男の子は何か呟いていた。 (葵、、ちゃん?ちゃん付け?本物?偽物でもいるの?あと、ゲームと可愛いって、、、、、まさか!どうしよう、、、女は度胸!聞いてみよう!) 「お前、極道は、非道で温かくってゲームを知ってるか?」 「え!何でそのゲームを葵ちゃ、葵くんが知っているんだ?」 「、、、、カップルで一番人気は紅と白銀。人気キャラで一番は葵」 「何でそんな事まで!まさか、葵ちゃんもボクと同じでゲームの世界に?」 「やっぱり、あんたもか。オレはゲームを全部クリアしてから自分の部屋で寝ていたが、起きたら葵に成っていた。しかもゲームがハーレムルートで、半分くらいきた所で葵に成っていた」 「ボクの方も同じだよ。ボクもゲームを全部クリアしてから部屋で寝ていて、起きたら成っていたんだ。ボクも成ったのはつい最近だよ」 やっぱり、私と同じで向こうからゲームの世界に来た人だった。 (ん~?何か見た事あるキャラなんだよね) 「オレは女だったんだがお前は?あと、お前を見た事がある様な気がするんだが?」 「ボクも女だったよ。あ、メガネしてたから分からなかったのかも、ボクの名前は、菊水 菫(きくみず すみれ)紫の弟だよ」 「あ!紫さんの弟か、確か体が弱くて忍びの修行が全く出来なかったんだろ?」 「うん。だから、あいつらみたいなのに捕まっても何も出来ないんだけどね」 「あー。確かにそれはキツイな。あ!今思い出したんだが、さっきのやつイベントになかったか?」 私はさっきの部分をイベントで見た事がある様な気がしたので聞いてみた。 「ボクもどこかであった気がするんだけど、、、」 「あ!思い出した。確か紫さんの弟がレイプを受けて紫さんが怒り狂う所じゃねぇか!」 「あ!本当だ!って事は、、、、さっきは本当に危ない所を助けけていただきありがとう!」 「イヤ、オレもここに居て良かった。あんな胸くそ悪い事が起きなくて良かったよ」 「そういえば葵ちゃんは何でここに?」 少し言葉を詰まらせたけどこの子は私と同じなので、葵の好きな人を知っているんだと思い私は話した。

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