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三章 葵虐め事件とライバル? 第33話(まだまだ、始まったばっかり)

今日から学園に行く日だ。 登校する時、兄さんと白兄と鈴の兄さんがやたら私の体調を気遣ってくれてたのだが、私は恥ずかしくて堪らなかった。 流石に2日もすれば痛い所は無かったのだが、鈴の兄さんとそういう関係になった事が筒抜けなのは死にたくなるほど恥ずかしかった。 私は死にたくなるのをなんとか堪えて登校した後、教室に向かう途中で暗と菫に会った。 「あ、葵ちゃん」 「おはよう、葵」 「ん?菫、暗」 二人に会った時、二人が光輝いて見えた。 (兄さん達に気遣われた後に会ったからかな?救われた気分になる) 「、、、葵もか」 「え?何が?」 「俺が黒にお前が紫にされた事を葵もされてる」 「ああ、あの死にたくなるアレか」 「もしかして、お前らもか?」 「うん」 「ああ、、今日は午後の授業サボって少し話し合はないか?」 「そうだな。午前中に少し心を落ち着けて、午後に話し合うか」 「うん、ボクも賛成」 「待ち合わせ場所はいつもの教室な」 そうして途中で菫と別れ暗と教室に入った。 教室に入り自分の机に向かおうとした時、私の机に菊の花が入った花瓶が置かれているのが見えた。 (うわ。こんな古典的な事する人っているんだ。むしろそっちにびっくりしたよ) {そういう問題じゃないと思うけど?} {暗、びっくりするから急に能力使わないで} {ゴメン、ゴメン} {反省してないじゃん。まぁいいや、それよりこれどうしよう。机の下に置いておこうかな?} {持って帰るの?紅達にバレるから止めたほうが良いと思うよ} {でも、それだとお花が可哀想じゃん} {うーん、、、なら、午後に菫と待ち合わせしている教室に飾っておいたら?} {そうする} 私はお花を傷つけない様に花瓶を机の下に置いた。 何故、私達がこんな古典的な虐めが起きているのにそれに驚かないのは、葵虐め事件はアレで終わりじゃないのをゲームを見て知っていたからだ。 (大きな事件の後、小さな虐めが続いてまた大きな事件になるんだよね。面倒臭いな、、、けど、何もしていない人を巻き込むのは嫌だし、犯人が分かるまでは兄さん達にバレない様にしないと) ???視点 朝、龍蓮花 葵の机の上に菊の花の入った花瓶が置かれていた。 龍蓮花 葵が教室に入った後、それを見ても驚きもせずに自分の机の下に置いた。 「っ、少しは怒れよ!そういう所が、、、」 葵視点 お昼休みになったので花瓶を持った暗(自分が持つと言ったので暗が待っている)と一緒に菫と待ち合わせしている教室に向かった。 「葵ちゃん、暗」 「菫、少し待たせたか?」 「ううん。ボクもさっき来たばっかりだよ」 「葵、花瓶ココに飾っておく?」 「ああ、そこで良いと思うぞ」 「え?その花瓶どうしたの?」 菫が聞いてきたので朝の事を話した。 「あー、そういえば葵虐め事件って始まったばっかりだったっけ?」 「ゲームだとまだ始まったばっかりだな」 「まぁ、今はまだ小さな虐めだけだから大丈夫みたいだけど、用心の為に俺も葵から離れずに居る」 「そうだね。ボクはクラスが違うからあんまり役に立たないかも知れないけど、ボクも他の人が何かしてないか出来るだけ聞いておくね?」 「悪いな。だが、ありがとな」 「まぁ、今は初体験の事を話そうか。二人共どうだった?」 暗がそう言ってどうだったか聞いてきた。 「ボクの方は、その、えーと、優しかったけど、ボクの体力的な理由でいっぱいしないで終わったから、灰炉くん満足してないと思う」 「大丈夫だと思うぞ?菫と出来ただけで灰炉さんは満足していると思うぞ」 「俺もそう思う。俺の場合は一回が凄くねちっこかったから」 「え?明先生って淡白そうなのに」 「確かに明は淡白なんだろうけど、俺とした時はこいつこんなに体力あんのかって思ったくらい長かった」 「それくらい明さんは暗の事を愛してるんだろう?オレの場合は少し意地悪されたな。後は気絶するまでされた」 「あー、、、多分、止まらなかったんだろうね」 「鈴矢の場合は葵の事を愛し過ぎて止まらなかったんだろうな」 「お前らは何で鈴の兄さんの方の気持ちが分かるんだ?」 「いや、だって、相手は葵ちゃんだし」 「可愛い葵が相手なんだ。止まらないのも仕方ない」 「まぁ、良いが。二人に相談したい事があるんだが」 私は二人に勉強していたのを鈴の兄さんに話したら怒られた話をした。 「だが、オレは色々勉強して鈴の兄さんを喜ばせたいんだが」 「あー、俺も明に怒られた」 「ボクも、そんな事しなくて良いって言われた」 「二人もか」 「けど、ボクも灰炉くんに喜んでもらいたいし」 「俺もだ。だから、今度は軽めのものだけを勉強してみようか」 「軽めのものだけ?」 「軽めのものだけなら偶然になったとか思いついたとか言い訳が出来るだろ?」 「そうだな。なら今度は軽めのものだけで勉強するか」 その話が終わった後は雑談して過ごした。 次の日、ライバル?が私の前に出るとも知らずに。

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