今日も幼馴染み組で登校している途中、何処からかいつもと違う視線を感じた気がして少し立ち止まった。 「葵ちゃん？どうかした？」 「いや、、、気のせいだ」 「葵、何か感じたのか？」 「兄さん、、、何処からかいつも感じている視線と違う視線を感じた気がしたんだが、今は特に何も感じ無いから気のせいかと思ったんだ」 「視線？、、、わたしは感じなかったが葵が感じたのなら誰か見ていた可能性があるな」 「いつもと違う視線か、、、鈴」 「ああ。葵ちゃん、今日はあまり一人にならないでくれるか？」 「分かった」 これは多分、兄さん達が心配してお昼休みにサボっても私の所に来るフラグだ。 (何も無いと良いんだけどな？) ？？？視点 今日も一緒に登校しているのを見ていた。 「何故、いつも、、、龍蓮花 葵」 龍蓮花 葵が立ち止まった。 どうやら、見ているのに気がついたみたいだ。 バレない内にその場を立ち去った。 葵視点 今日は多分、兄さん達が来ると思うのでいつもの教室には行かない事になった。 お昼になったので暗と一緒に教室を出た途中で菫に会ったので三人で食堂に向かった。 「今日は上級生と昼休みが同じみたいだよ」 「うわ、マジか」 「紅の運が強過ぎて怖いな」 「兄さん達も食堂だよな？」 「多分、、、いや、絶対そうだと思うよ」 「だよな。ハハ」 乾いた笑いが私の口からもれた時に突然、目の前に人が現れた。 「龍蓮花 葵」 「、、、なんだ」 「何故だ」 「何がだ？」 「お前、今日の朝も嫌がらせをされていただろう！あんな理不尽な事をされて何故怒らない！」 突然目の前に出て来た男(兄さん達のせいでイケメンに耐性が出来た私でもカッコいいと思う容姿をしている)がそんな事を言ってきた。 (兄さん達が居なくて良かった。バレたら私のクラスの人達みんな終わってたな、、、人生が) 「あんたには関係無いと思うが、、、あんな子供みたいな嫌がらせくらいでは怒れないだろう」 「それでも、鈴矢さん達と仲が良いってだけで本人に文句を言う事が出来無いであんな恥ずかし事をする奴らに怒りが沸か無いのか！」 何故かは分からないけど、男は私に嫌がらせをしている人達がムカつくみたいだ。 (けど、鈴矢“さん”、、、ね) 「鬱陶しいとは思うがアレくらいで怒っていたらキリがないからな」 「、、、確かに、あの人達は人気だからそうかもしれないが、、、」 「それより、オレはあんたが誰なのかの方が気になるんだが？」 「、、、オレは、草薙 円鏡(くさなぎ えんきょう)だ。龍蓮花 葵お前より一つ上の学年だ」 「フルネームは止めてくれ、葵で良い。よろしくな、円鏡さん？」 「ぐっ、、、オレは葵、お前が鈴矢さん達と一緒に居るのが気にくわない者だからな！」 「分かったよ。またな、円鏡さん」 「ふんっ」 円鏡さんは不機嫌な顔をして立ち去った。 (真っ正面から来たなあの人) 「葵、あの人の事が気に入った？」 「え？葵ちゃんさっきの人の事、気に入ったの？」 「葵、ああいう人結構好きだから」 「まぁな。ああやって真っ正面からくる人は結構好きだぞ？それに良い人そうだしな？」 「けど、話を聞いてるとあの人」 「鈴の兄さんが好きなんだろうな」 「やっぱり、分かるよね？“様”じゃなくて“さん”だったもんね」 「けど、葵に嫌がらせしてる奴らにムカついてるのも本当みたいだ」 「だろうな。オレはああいう綺麗な人は結構好きだぞ」 「ふーん。誰の事が結構好きなんだ？葵ちゃん」 「ん？だからさっきの、、、鈴の兄さん？」 いつの間にか鈴の兄さんが私達の後ろに居た。 (さっきの聞かれてた！鈴の兄さん、顔はいつもみたいに笑ってるけど目が笑って無い！) 「俺も聞きてぇな。なぁ、葵？」 「、、兄さん達」 「黒、保健室かしてくれるか？」 「良いぞ。だが、飯を買ってからにしろよ？」 「分かってるっての。紫、緑、灰炉、悪いがみんなの飯を買って保健室に来てくれるか？」 そう言われた三人が頷いて食堂に向かう。 私は兄さんと鈴の兄さんに片手をそれぞれ捕まれているのでそのまま保健室に連れていかれた。 (いやー、、、何か分かんないけど怒ってらっしゃるー、、どうしよう？)