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第1話

俺は皆んなから愛される為に生まれたんだ! 家族全員が俺を可愛がってくれる 愛されてるんだ! ある日、両親が海外へ転勤のため日本を離れる事になったのだが、俺は嫌がり仕方がなく母方の弟…叔父の学園へ編入する事になった。 学園は男子のみの小中高等学校である。そんな所へ可愛い息子が襲われるのを心配した両親はモジャモジャヘアーに眼鏡と言うダサい変装アイテムをくれた まぁ、編入一日持たずの内に変装を解いたが… 変装を解いた俺が天使の様に愛らしかったのだろう周りの奴が目の色を変えて群がってきた、その中でも俺が気に入ってるのは生徒会の奴らだ! 生徒会は、俺より勝る訳ではないが…そこらの奴等よりはマシだ。俺の隣に並んでも違和感はない。 だが、美しい物の隣に平凡なものがあった方が更に美しく思えるだろう。そう考えて、同室者の平凡を隣に置いた。 何故かその平凡は俺のそばにいるのを嫌がった 何故嫌がるのだろうか? 「ヒカリ、こちらのケーキ美味しいですよ。はい、あーん」 「ん、あー…ん…!!これ確かに美味いな!」 生徒会室のソファーで皆とくつろぎながら副会長…エイタからケーキを食べさせてもらったり 「ヒカリ、こっちも」 反対側から一口大のチョコを差し出してくる書記のダイ 「ん…あ、」 んー!このチョコもうまい! 「あはっ、ヒカリちゃんってば雛鳥みたいで可愛いねぇ」 目の前に座る会計のヒヨリが愛らしそうに見つめてくる 「そうかー?」と惚けてみる 可愛い?当たり前だろ?俺なんだから。愛される為に生まれたんだ。 ふと、床に座る平凡が目に入った 「ソウタ、お前もそんな所にいないで一緒に食おうぜ!」 たまに平凡を構ってやらなきゃ。俺ってば優しいから。 「え、ぁ…」 平凡は怯えた様にキョロキョロと挙動不審な行動をした 「ヒカリは優しいな、こんな奴にも構ってやるなんて」 普段は微笑みもしない会長、ソウシが目を細めながら微笑みかけてくれる 「こんな奴ってのは失礼だぞ!ソウタは俺の親友なんだからな!!」 俺を目立たせてくれる大切な存在なんだから。 「いつ親友になったんだよ…」 ボソッと平凡が呟いたのを俺が聞き逃すわけがない。 「ソウタは俺が親友じゃないのか?俺だけだったのかよ?」と少し泣き真似するだけで周りは平凡を責める。 「ヒカリ!泣かないでください…ちょっとあなた、ヒカリを泣かすとは失礼じゃないですか!?」 「ヒカリかわいそう…お前最低」 「ヒカリちゃん、あんなヤツとは友達やめた方がいいよぉ?」 「お前、何様のつもりなんだ?俺のヒカリを泣かせやがって」 みんな、俺に優しい。俺は愛されてる。それが当たり前なんだ。 なのに、何故か最近 周りがおかしい。 最初はダイが離れていった。 たまに姿を見せなくなる時があるのは前からだったが、ハッキリ離れていくのがわかったのは俺がいるのに何故か平凡の方に嬉しそうに駆け寄っていくのを数回見てからだ。 どうしてだ? その次は、ヒヨリだった。 ダイが平凡に懐いたのが気になったらしく興味本位で近づいき、いつの間にか平凡達と過ごす方が長くなった。 おかしいだろ。 その後は、ソウシだった。 最近疲れた顔をしていたが、俺には関係ない いつも通りに構ってやったら「暫く放っておいてくれ」と言われた だから、放っておいたのに…ソウシは俺から離れていった。 わからない。 最後は、エイタだった。 俺から離れていった3人は前より生徒会の仕事を真面目にやりだした。一人置いていかれて悔しい気がしたのだろう「ヒカリより仕事を取るのですか?!ヒカリが可哀想ではないですか!?」と言えば「お前も目を覚ませばわかる」そんなソウシの発言から3週間後…エイタはソウタのそばに居ることを選び俺から離れた。 俺は、愛される為に生まれたんだ。 なのに何故? 俺が皆から愛された期間3ヶ月。 秋の終わり頃、周りからつけられた名前がある 「おい、見ろよ…『捨てられた天使様』がゴミ箱漁ってんぜw」 「うっわーひくわぁーw」 誰のせいでゴミ箱を漁ってると思ってるんだ!! 生徒会に見捨てられたと言われた俺は他の生徒からも見放された。 最初は無視から始まり、今では物を捨てられる行為が目立ってきた。 何故俺がこんな目にあっているのだろうか? 俺は愛される存在なのに!!! 全部あいつが悪いんだ。あの平凡が!! 「あっれー?君、噂の捨てられた天使様でしょー?確か名前はヒカリくんだっけ?」 ゴミ箱を漁ってると後ろから誰かが話しかけてきた 「うっわー、ムシされたー!すっげーかなしぃわ俺」 「つか、なんでゴミ箱漁ってんのコイツw」 「知らね。それより早く帰って新作ゲームやんべ」 「ゲームなんか後回ーし!今はコイツじゃん」 ガシッと肩を掴まれ振り向かされる 初めて相手が3人いるのを知った 「なんだお前ら」 「へー。予想してたより綺麗で驚きw」 綺麗?当たり前だろ。 俺は愛される為に生まれたんだから。 「つか、整いすぎてこわきも」 こわきも? 「あー…確かに」 「汚い事は知りませーんってかw」 「じゃぁさ、俺たちが汚い世界教えてあげちゃう?」 「えー…めんど。ゲームはよ」 「なら、お前だけ帰れよw」 何話してんのかわからないが何かヤバそうなのは雰囲気でわかる 今は離れた方がいいのがわかる。 靴は後でもいいし、また買えばいい。 立ち去ろう 「あっれー?逃げんの?」 肩を掴まれ、そのまま近くの空き教室に連れ込まれた 汚い笑い声が遠のいて行く やっと解放された。 身体中が痛い、気持ち悪い、吐きそう どうして俺がこんな目に合わなきゃいけないんだ!? こんなゴミみたいな扱い!!!クソっ 俺は愛される為に生まれたのにっ! 何故誰も助けに来ないんだ? ふざけるな!ふげけるな! 「っ…クソがっ」 痛む身体を引きづりながら何とか寮の自室前までたどり着いた、運良く人に会わなかったのが救いだった こんな汚い姿は俺じゃない。俺じゃないんだ。 早く風呂にはらなきゃ ガチャ 部屋に入るなり風呂場へ直行する、その際にリビングの方から平凡の声が聞こえた気がした 自分の肌が似合わない色が目立つ。顔は傷つけられてないが首から下は殴られた後が目立ち、すでに乾いたのだろう、アイツらの唾液やらで汚れた体が気持ち悪い 洗っても洗っても汚く思う コンコンッ ビクッ 突然風呂場の扉がノックされた、きっと平凡のアイツだ 「北条、遅かったな。えっと、会長達から伝言」 伝言?今更なんだ? 「明日放課後生徒会室に来いだって」 もしかして俺の元に帰ってくる気になったのか? 「ははっ」 きっとそうだ!! 「じゃぁ、俺明日早いから寝るな」 ガラッ 「うぉ!?急に出てくんなよ!」 「気分良かったか?」 「は?てか、お前その怪我どうしたんだよ?!」 「お前のせいだよ」 「俺?意味わかんねー…」 「お前が俺から友達…生徒会の奴等を奪ったからだ!どんな手使ったんだよ?金か?体か?」 「どっちでもないし!!つか、手当て!」 俺の手を掴もうとした平凡の手を払い除けた 「触るな!俺に触んな!これ以上汚れたくない、気持ち悪い!」 「北条…」 「けど、お前のチヤホヤされる時間は明日で最後だ。明日からはまた俺の物だ!残念だったな!!!」 「北条…アイツらは物じゃない。人だ。それに、多分明日は「うるさい!もう出てけよ!!!」 「北条…わかった。おやすみ」 「クソっ」 平凡が居なくなった脱衣所で俺はただ苛つくだけだった 放課後 やっと戻れる!あの日みたいに!そう思うと痛む身体を我慢し教室から生徒会室まで走れた バンっと思いっきり生徒会室の扉を開く 「ソウシ!エイタ!ヒヨリ!ダイ!」 4人は驚いた顔でこちらを見た やっと、俺を見てくれた!嬉しいっ 意識せずとも顔が緩んでしまう 「来たか…北条ヒカリ」 あまり見慣れぬ人物が一人混じっていた 「誰だお前?」 「風紀委員だ」 何故風紀がここに? もしかして昨日の…!! それより、この風紀の奴は生徒会の奴らと同じく 「カッコいいな!友達になってやってもいいぞ!」 「………悪いが間に合っている。それにお前みたいな奴と友達になりたくなどない」 「は?」 コイツは何を言っているのだろうか? 「北条ヒカリ、お前に複数の生徒への暴行の疑いがかかっている」 「は?何のことだよ?」 「うわー、惚ける気ぃ?ヒカリちゃんがそんな子だと思わなかったなぁ」 「最低」 「早く認めたら如何ですか?」 前までなら俺を庇ってくれるはずの味方が一気に敵となった 「し、知らねぇよ!そんな事!俺じゃない!ソウシ!ソウシは信じてくれるよな???」 さっきから何かの紙を見て口を閉じていたソウシだけは裏切らないと…味方になってくれると信じた チラッとこちらを見ただけで、その後すぐに手元の紙へと視線を戻した その瞬間俺の中の何かが崩れ落ちた 「どうしてだ?なんで?なんで俺がこんな目に…違う!違う違う違う違う違う!コレは夢だ!そうだ、夢なんだ!!だって俺はみんなから愛される存在なんだぞ?こんなが事あってたまるか!そうだろ?」 「頭おかしいのか?こいつ」 「っ!うるさいうるさいうるさいうるさい!!俺は綺麗で、可愛いくて、皆の憧れる天使なんだ」 綺麗? ほんとに? 可愛い? 醜いの間違えじゃない? 皆の憧れる天使? 皆からイジメられてるのに? 「う、ぁ…ぁああああ!!」 「あ、おい!!」 無我夢中で駆け出した、生徒会室を出てどこに行くかなんて考えてない ただ逃げ出したかったから、あの場から逃げた 逃げた先は寮の自室 「うわっ、何その顔!グチャグチャじゃん」 グチャグチャ?汚いって事かよ 部屋には顔を合わせたくなかった平凡がいた 「何、お前鼻水垂らして泣きながらかえってきたの?そこまで酷いこと言われた?」 「っ…お前のせいだ!お前が俺の幸せを壊したんだ!お前がいなきゃ幸せのままだったんだ!」 「……あっそ。けど、最初に絡んで来たのはお前の方だよ?」 「うるさいっ!だまれ!俺に意見するな!」 「はぁ…めんど…」 面倒?こんな平凡に言われるほど面倒なのか? 「違うっ!俺は面倒じゃない!」 「ついに壊れた?」 「壊れてない!!俺は俺だ!皆の憧れる天使なんだ!!!俺を笑うな!否定するな!馬鹿にするな!クソ!」 「はぁ…お前何様のつもりなわけ?皆お前大好き!な世界なんて二次元とかだけだから。つか、何でそんな全員に愛されたいの?」 全員に愛されるのが当たり前だから理由なんている? なら、愛されていない今の俺はなんなんだ? 「わかんねーや…もう、わかんねーや。俺の存在意味って何?汚くなった俺はもう、誰からも愛してもらえねぇの?そんなの嫌だ!もう誰でもいいから俺を愛せよ!!1人でもいいからっ、俺を愛してっ」 涙や鼻水で汚れている顔をさらに汚しながら、力なく床に座り込んだ 「北条…」 手を差し伸ばしてくる平凡に少し驚いたが、ふと思った こいつなら俺を愛してくれるかもしれない。 今手を差し伸ばしてきたのだ。敵意は無いだろう。 ガシッと平凡の手をつかんだ 「ソウタ!ソウタは、ソウタだけは俺を見捨てない?愛してくれる?もう、お前だけだ!親友だろ?なぁ、俺を愛してよ。お願いだからっ」 必死にこんな平凡に縋り付く俺はきっと情けない姿だと思う、けどそれ以上にこの平凡…ソウタだけは逃したくなかった 「ははっ…なんだこれ…すっげ、優越感…」 「ソウタ」 「そうだな…汚れたお前なんか誰も愛してはくれないだろうな」 「っ!?やっぱり俺はもう、誰からも愛してはくれないのか?」 「ああ」 なら、ソウタも離れて行くのか?嫌だ!ソウタだけは、逃したくない! 「ソウタ!ソウタソウタソウタ!お願い!捨てるなよ!俺を見捨てないでっ」 「ふはっ、いいよ。見捨てないでやるよ」 「!本当か?」 ソウタは俺を見捨てないでくれた!!嬉しい 「ただし、北条も俺を愛してね」 ソウタを愛す?なんでもいい!俺を愛してくれるなら 「わかった!ソウタ、愛してる」 「うん、俺も愛してるよ、ヒカリ」 他の奴らから愛されなくてもソウタだけは愛してくれる。絶対に裏切らないでいてくれる。 その後、俺にかかった疑いは間違いだったと言う事で白紙になった。 生徒会の奴らが疑って悪かったと謝ってきたので許してやった。俺優しいからな! それから、生徒会の奴らはまた俺を構うようになったが俺はもうアイツらを信じない だってソウタとの約束だから 「ヒカリ、約束しようか。これからは俺以外信じちゃダメだ。また、裏切られるに違いない。ヒカリも嫌だろ?また裏切られるのは。だから、俺以外信じないで。何かあったらすぐ俺に相談して?ヒカリを本当に愛してあげれるのは俺だけだからね」 「わかった」 俺を本当に愛してくれるのは、ソウタだけ。                     ソウタside アイツが編入してきてから最悪な日々ばっかだった。 どこに行くにも連れ回され、やっと1人になれたと思ったら生徒会の奴らからの呼び出し。 だが、ある日 俺のそばに生徒会の奴らが集まり出し俺を構い出した 俺は何もしていない。急な事で気持ち悪ささえ感じた そんなある日、同室者の北条に複数の生徒への暴行したと言う疑いがかけられたことを知る それについて生徒会と風紀で話し合いをする為北条を放課後、生徒会室へ来るようにと伝言を頼まれた。 それを伝える為、風呂場に行きその後北条の身体を見てしまった。首から下に複数の打撲痕に歯形 いやでも想像がついた。さすがに可哀想に思い手当てをしてやろうとしたがキレられたので放置した その次の日、6限目が終わりすぐ帰宅した その1時間も経たない内に涙と鼻水でグチャグチャになった北条が帰ってきた そしてダラダラと面倒臭い事を語り出した もう、なんなわけ…こっちが病みそう 「はぁ…お前何様のつもりなわけ?皆お前大好き!な世界なんて二次元とかだけだから。つか、何でそんな全員に愛されたいの?」 何で1人に絞らないわけ?1人に愛されたり愛した方が幸せじゃん。だって、その人だけが自分だけを愛してくれてんだよ?自分だけが愛してあげられるんだよ?それのどこが不満なわけ? 「わかんねーや…もう、わかんねーや。俺の存在意味って何?汚くなった俺はもう、誰からも愛してもらえねぇの?そんなの嫌だ!もう誰でもいいから俺を愛せよ!!1人でもいいからっ、俺を愛してっ」 「北条…」 気付いたら手を伸ばしていた 何故かはわからない。多分哀れんだんだろう。 誰からも愛してもらえなくなった可哀想な奴。 ガシッと急に北条が俺の手をつかんだ また、うるさい事でも言うのだろうか? 俺の予想は外れた 「ソウタ!ソウタは、ソウタだけは俺を見捨てない?愛してくれる?もう、お前だけだ!親友だろ?なぁ、俺を愛してよ。お願いだからっ」 「ははっ…なんだこれ…すっげ、優越感…」 涙と鼻水を垂らしてグチャグチャの顔をし、普段から考えられないほど顔にシワを寄せ、必死にすがり付いてくる今まで俺を見下してきた男が必死に俺に愛されたがってる。 そう思うとゾクゾクした。 今、俺だけが!こいつの特別になれるんだ! 「ソウタ」 切なそうな声で俺の名前を呼ぶ 特別に…そう思うとこいつが段々愛おしくおもえてきた 「そうだな…汚れたお前なんか誰も愛してはくれないだろうな」 そう、誰も愛してはくれない。お前を愛してやれるのは俺だけだ。 「っ!?やっぱり俺はもう、誰からも愛してはくれないのか?」 「ああ」 「ソウタ!ソウタソウタソウタ!お願い!捨てるなよ!俺を見捨てないでっ」 俺が北条を見捨てると思ったのだろう 「ふはっ、いいよ。見捨てないでやるよ」 「!本当か?」 ああ。だって俺しかお前の事は本当に愛してあげれないらしいから。 「ただし、北条も俺を愛してね」 だって、俺だけじゃ寂しいでしょ? お前も俺だけを愛して。お前だけの特別でいさせて。俺だけの特別な存在でいて。 「わかった!ソウタ、愛してる」 今はただの言葉だけでもいい。 「うん、俺も愛してるよ、ヒカリ」 俺だけの。 その後、ヒカリにかかってた疑いは晴れた。 だが、それから生徒会の奴らがまたヒカリを構いだしたのでヒカリと約束をした「ヒカリ、約束しようか。これからは俺以外信じちゃダメだ。また、裏切られるに違いない。ヒカリも嫌だろ?また裏切られるのは。だから、俺以外信じないで。何かあったらすぐ俺に相談して?ヒカリを本当に愛してあげれるのは俺だけだからね」 アイツらが何言おうが信じないでね もし約束を破ったら……… 「どうしよーか?」 泣いて謝ってくる?それとも、俺を捨てる? どっちにしても 多分きっと 「許さねーんだろうなぁ…」 「何を許さないんだ?」 「うぉ!?ビビったぁっ…風紀委員長じゃないですか」 「驚かせたならすまなかった。で、何を許さないんだ?」 「そりゃ、決まってるじゃないですか!う、わ、き!ですよ!」 「浮気…貴様、やはり北条ヒカリと付き合いだしたのか?」 意外だ、恋愛事には興味なさそうなのに… まぁ、俺とヒカリの事は結構噂になってるから仕方がないか 「意外ですか?」 「確かに意外だ。あれだけイイように利用されて…俺なら突き放すがな」 「ふふふっ…あれ、ああ見えて可愛い所もあるんですよ。教えませんけど!」 「知りたくもないな…だが、上手い事をしたものだな。まさかお前が先に手を差し伸ばすとは思わなかった」 「それ、どう言う事ですか?」 何かありそうな言い方で引っかかる 「ああ言うタイプは溺れやすいからな…横取りされないように気をつける事だな。では、俺は失礼する」 横取り?誰が?誰を? そんな事を考えてると裏庭の方でヒカリが誰かと一緒にいるのが見えた。 生徒会の奴らだ… ヒカリを捨てた奴らが何故またヒカリをかまい出すのか? 「あ…」 なるほど、わかった。 俺と同じ状況になる為だ けど、それには手を差し伸ばすタイミングは1番じゃなきゃ効果がないに決まってる その勝負に俺が偶然勝ったんだ。コレはもう運命だろ。 今更遅いよ。 もう、俺だけのヒカリなんだよ? さて、そろそろ迎えに行きますか。

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