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第1話
イオが育ったのは自然豊かな村だった。山奥に先住人たちによって切り開かれた村は、住人全体が顔見知りであり、誰もが温厚で優しかった。物心ついたときにはすでに両親はいなかったが、そんな村だからこそイオはつつましく暮らしていた。
そんなイオの暮らしが変わったのはまだ十代のときである。
彼は村唯一の宿屋の店番をする代わりに、衣食住を主人からもらっていた。
ドタドタと、大量の蹄の足音。こんな山奥に外から大量にお客様がくることなんて異例のことで、イオはなにか嫌な感じがした。
……まさか、彼らの狙いが自分など思いもしなかった。
彼らはイオが寝泊まりしている宿屋の屋根裏部屋まで来て、こう告げた。
『女神様がお前を聖女に選ばれた』
聖女? 冗談を。
なにせイオは男である。栗色の髪は洗う手間を減らすために短く刈り取られ、同色の瞳を囲むように配置されたまつげは短くバラバラだ。喉仏もしっかりあるし、村では貴重な若い男手として重宝されている。太い眉を潜め、「ご冗談でしょう」と呟く。
この国に伝わる聖女伝説を知っては居たが、まさか自分が該当するなんて夢にも思わなかった。
聖女として選ばれたイオに選ぶ余地はなかった。村人たちは心の底から祝福してくれたが、その祝福とは裏腹にイオは「きっと屠殺場に運ばれていく家畜とは、こんな気持なんだろう」と思った。
神殿内部に無理やり連れて行かれ、何十人もの神官がイオを興味深げに眺める。
その視線が怖くて、恐ろしくて、まるで蛇のように絡みついてくる視線の数々にイオは大いに怯えた。
「きっと、何かの間違いです」と震える声で言ったが、神官長は重々しい声でこういった。
「五月五日生まれ、ノニエ村で生まれ、栗色の髪の毛に同色の瞳を持つものが次期聖女である……――我々の女神様はそう神託を下された」
ノニエ村、紛れもないイオが育った村の名前である。そして何度考えても自分以外に該当する人はいなさそうだ。なにせあの村は小さな村だったし、皆親戚のようなものだったから特徴が似ていた。イオのような栗色の毛をもつ人なんてほとんど居なかったのだから。
神官長は鼻でふん、と笑いイオを一瞥した。
「聖女は、涙を流さないそうだ」
その言葉にイオの身体がビクリと震える。
「無理やりな手段をとるのもやぶさかではないが……」
ちゃきり、と神官長の手のひらで豪華な短剣が音を立てる。
天井からぶら下がるシャンデリアの光が短剣に反射し、いかにその刃先が鋭いかを感じ取って更に震えた。
きっと、イオが「秘密」を話さなかったら涙を流すまであの短剣で傷つけられるに違いない。
「僕が泣くと……涙の代わりに小さな固形物が落ちます」
その言葉に、おお……とイオを囲む神官たちの間からどよめきが広がる。
イオには秘密があった。もっとも、今この瞬間秘密でなくなったが。
彼が泣くと、瞳に水がたまり、視界が潤むところまでは普通の人と同じだが……――そのまま涙はこぼれ落ちず、こんぺいとうのような固形の塊が瞳からこぼれ落ちるのだ。
イオの初めての記憶は、母から「そのことは、村の人にも、誰にも言ってはいけないわよ。絶対の秘密」と約束したところから始まる。なんでもそのアイテムは冒険者相手には高額で売れるそうだ。
(お母さん、約束を守れなくてごめんなさい。)
「”聖女の涙”、伝説は本当だったのか……! ではさっそく聖女の修行を……――」
「だが男だぞ」
「女として育てればよろしい」
「無理に決まっているだろう。貴族のご令嬢達であるシスターたちと一緒に教育を受けさせるのか?」
一通り神官たちは騒ぐも答えは出なかったらしく、イオは神殿内部から別の建物へと連れて行かれた。
侍女を名乗る女性たちに囲まれ、風呂に入れられ隅々まで洗われるのは初めての経験だった。今までが捨てられた野良犬だとしたら、侍女たちの”手入れ”を終えたあとのイオはどこかのいい所の子息のようにも思えた。
何か花のような、今まで自分から嗅いだことのない匂いがしてどうにも落ち着かない。
室内は机とベッドしかない、簡素な部屋だった。
「これからどうなってしまうのだろう」
イオのつぶやきは、静かな部屋に虚しく響いただけだった。
***
さて、この国での聖女伝説の話をしよう。
その昔、魔王が現れた。人を襲い、家畜を襲い、人々は恐怖におののいた。
魔王の行いを許せなかった一人の女が居た。彼女は魔王城までの道中で多くの人を救った。今にも死にそうな兵士がいれば、光の魔法を使って傷を癒やした。苦しんでいる人がいれば、祈って苦しみを和らげ、餓死寸前のものがいれば、柔らかいミルク粥を分け与え、どこまでも人々の安寧のために祈った。
聖女は自らの命と引換えに魔王を封印に成功する。
こうして世界には平和が訪れ、魔王を封印した彼女のことを人々は「聖女」と呼ぶようになった。
数十年のサイクルで聖女は生まれ変わり、そのたびにあらゆる奇跡を起こした。
これら数々の軌跡を起こした聖女は神によって認められ、彼女が生まれる時は神託が下るようになった。
数週間後、イオは黒いシスター服を身にまとっていた。髪の毛を切ることは禁止され、女のように振る舞うように強制されていた。スカートがひらひらと揺れるのには未だになれないし、女性用のパンツを履いた時の股間がすーすーする心もとない気持ちはいつまでも続いていた。
他のシスターたちと同じように、朝晩には神に祈りを捧げ、昼は奉仕活動、その後は悩める人たちの懺悔を聞いたり、依頼があれば祈りを捧げる。そんな毎日を過ごしていた。
「聖女」を名乗るものが男なのはやはり教会内部的にも問題があるようで、イオは女として振る舞うことを要求された。
それだけではない、教会では貴族のご令嬢たちが結婚前の嫁入り修行代わりにシスターとして修行を積みにきているのだ。
そこに男がいるのは問題である。イオにはもとからそんな気はなかったが「間違い」があると困るのだ。なにせ彼女らは教会の大事な金蔓……もとい、ご両親は教会に多額の寄付金をくれている。
かといって、貴族出身でもなく、神の声を聞くことをできないイオは神官になることもできなかった。
イオが男なのは「公然の秘密」つまりは、教会にいる全ての神官、シスター、そのあたりを歩いている猫まで知っていることだった。
なにせイオは男である。中性的な見た目をしているが、他のシスターたちと並べば頭一つ飛び抜けているし、喉仏も出ている。スカートから覗く足はどこかたくましい。鏡を見たがあまりにも似合わない女装姿にゾッとした。これは見せられている周りも拷問ものではないのか。
「ぼくは男なのに」と一言でも言えば「そんなに泣かされたいのか?」と神官長から脅された。つまるところ傷つけて泣かせるぞ、ということらしい。
「使えないですね」
「……申し訳、ありません」
イオは侍女たちに無理やり剃られた細い眉を潜めて謝った。
この数週間、神官長は「聖なる力」とやらの訓練をしてくれていた。聖なる力は全てを癒し、魔を滅ぼす力。聖女のみが使える特別な力であり、それが使えないと言うことはイオがここにいる意味がない。
かといって、イオは気落ちしていなかった。やはり男の自分が選ばれるなんて間違いに決まっている。もしかしたら、このまま力を発現しなかったらノニエ村に返してもらえるかもしれない。
噂話ではこの王都周辺にも魔物が増えているそうだ。イオなんかにかまっていないで、聖なる力以外の魔物対策をしたほうが建設的だ、と。きっとそうなるに違いない。
残念ながらイオのそんな考えは大きく外れることとなる。
「本日は、王都周辺に結界を貼るために外出します」
神官長の一言で外出が決まった。無理やり神殿に連れてこられてから初めての外出だ。
「でも、神官長。ぼく、……あ、いえ、わたくしは聖なる力を使えません」
男のときのままの一人称を使おうとすれば神官長から鋭く睨まれて、慌てて言い返した。
「いいからついてきなさい」
馬車の中で今回の作業がいかに大事なのかという説明を受けた。
ここ最近、魔物の動きが活発になっている。もしかしたら異界に住む魔王がけしかけているのかもしれない。
この王都全体に結界をはり、魔物の動きを防ぐことが今回の目的だ。結界内部では魔物も巣を作ることができず、彼らの力を大幅に削ぐことができる。
問題は、未だにイオが聖なる力を使いこなすことができないという一点のみ。
きっとこれで自分が役立たずだとわかれば開放してもらえるに違いない。
イオはそれだけを心の糧に、無言の気まずい馬車の中を過ごした。
連れてこられたのは王都の外にある森であった。
念入りに地図で場所を確認していた神官長が「ふむ」といって立ち止まると彼の腰の高さほどもある白い杭を手にする。
周りの護衛がうやうやしくその杭を受け取ると地面へと突き刺した。九〇度に直立した杭は、一三〇センチくらいが地面から見えている。小さな子供が経っているくらいだとするとわかりやすいだろうか。
「服を脱ぎなさい」
「神官長っ、――」
護衛が持っている槍が、チャキリと音を立てる。抵抗なんてさせてもらえるはずもない。そもそも最初から抵抗が許される立場ではないのだ。
一枚、一枚、複雑な構造のシスター服を脱ぎ、地面へと落とす。
どうして、外で裸になっているのだろうか。今にも泣きたい気持ちになったが、亡き母との「けして人前では泣いてはいけない」という約束が、かろうじてイオに涙を流させようとしなかった。
ごくり、と護衛が息を呑む。男の裸なんていいものでもないだろうに。
人の視線を改めて感じて、イオは耳まで赤く染めた。恥ずかしい。
女性用のブラジャーとレースがたっぷりあしらわれた下着のみになったイオはそこで手を止めた。
「早くしろ」
短いその声は、下着も含めて全て脱げと言外に言っている。
透けるような白い肌が惜しげもなく日の下で晒される。羞恥のあまり手で陰茎を隠すが、無駄な抵抗のように思えた。
見張りは今にも目がこぼれ落ちんばかりに見開き、イオの健康的な裸体をたっぷりと網膜に焼き付けていた。それほどまでに、イオの身体は生々しくて、艶かしく、性欲を煽る色っぽさを含んでいた。
「聖女の体液には聖なる力が含まれている。杭にたっぷりと含ませる事でその効果を発揮する。陰茎を扱いて杭にかけろ」
何を言っているのだ。冗談だろうか。
「そ、そんなことできません!」
あまりにも突拍子もない提案にとっさに口から反抗する声がでる。
外で裸になっているだけでも恥ずかしいのだ。なぜ、神官長や見張りの衛兵が見ているところで陰茎をしごかなければいけないのだ。
にたり、と。神官長が口の端を吊り上げて笑う。
「そうか、いやか。ならばお前の生まれた村を丸焦げにしてやろうか」
聖職者にあるまじき発言である。
「なんてことを…!!」
「お前が結界を作らなければ王都の人間が何人死ぬと思っているんだ。それに比べたらあんな田舎の村が一つや二つ滅んだところで大差ない」
泣くな。ぎゅう、と痛いほどイオは股間の前で結んだ手を握った。こんな聖職者の皮をかぶった悪魔の前で泣いてはいけない。
親が居ないからと親代わりになって育ててくれた彼らの命がかかっているのだ。なんの罪もない彼らが無残に殺されることにくらべたら、オナニーを見せることなんて容易いじゃないか。
必死で自分に言い聞かせてイオは自身を握りしめた。
とはいっても、オナニーとは普段人から隠れてこっそりとやるものだ。イオの手が規則的に上下に動くが神官長や見張りの衛兵が見ていて勃つはずもなく、時間だけが無駄に過ぎていく。
途端に、イオの鼻が掴まれて無理やり上を向けさせられる。
驚きのあまりに大きく口をあけると、強引に唇が合わされ無理やり何か液体を流し込まれた。
「ん゛ッ!? ん゛ん゛~~~~!!」
どろりとはちみつのように濃厚で、甘い液体が流し込まれごくり、と飲み込む。
「媚薬だ。宮廷魔術師が総力をかけて作った品らしいからな……効果は期待できるぞ」
ぞくぞくと腰から震えが止まらない。恐怖でも羞恥でもない、快楽のためだ。先程までどれだけ扱いても反応を見せなかったのに、今やむく♡……むく……♡と兆し始め、宮廷魔術師の無駄な技術力を発揮していた。
「んっ、くぅっう……んあっ♡」
ほんの少し茎に手を添えるだけで、それを上下に扱くだけで甘い痺れが止まらない。
「きちんと扱いているのか見えないじゃないか。早く足を開け」
少しでも隠そうと前かがみになってオナニーをしていたのが神官長のお気に召さなかったらしい。羞恥と屈辱からキッと神官長をにらみつけるとイオは恐る恐る足を開いた。
「まだだ」
また少し足を開く。
「ふざけてるのか」
さらに五cm。
「そんなに故郷を焼け野原にされたいのか?」
……結局、イオは肩幅以上に足を開く全裸にガニ股のなさけない姿勢でオナニーを再開する事となった。
「あっ、あっんんッ♡」
亀頭からは涙を流しているみたいにダラダラとカウパー液が漏れ出している。扱くたびに手に絡んでくちゅくちゅと卑猥な音が森に響いた。一回扱くだけで脳が痺れるほどの快楽、手を戻せばさらに強烈な快楽が襲ってくる。
「すげえ、あーん♡だって」
「ああ、女の子みてえだな」
快楽のあまりに腰がガクガクと揺れる。男を誘う卑猥な腰振りダンスにしか見えない淫乱な動きに男たちは目を離せない。
「イクときは「イク」って言え。精液はきちんと杭にかけるんだぞ。一滴でも地面に落としたら舐め取らせるからな」
「わか、わかりましたぁッ♡んぁあッ♡でるっ、いくぅ……♡いきますぅう゛ッ♡あ゛ッ――♡」
びゅるびゅるっ♡どぴゅっ♡
べたり、と地面に座り込んで息を整える。
本当に、イッてしまった。外なのに、皆が見ているのに。秘密にしていないとイケないオナニーを見せてしまった。
柱はイオの精液を浴びると、淡い燐光が杭から漏れ出した。吹けば飛んで消えてしまうような小さな光ではあるが紛れもない「聖なる力」を目の当たりにして神官長は満足げに頷く。
「ぁっ、あひぃっ、にゃ、なんでしゅかっ♡」
ぽん、と肩に手を置かれる、その刺激にすら快楽を覚えてしまい、間抜けな喘ぎがイオの口から漏れ出した。
「おい、何怠けてるんだ。柱は聖なる数である四〇本を立てないといけない。次に行くぞ」
それはつまり、イオが四〇回射精しなければいけないということだ。
目の前が真っ暗になっていく絶望を感じつつも、イオは兵士たちに立たされ、無理やり引きずられていく。
げらげら、と兵士たちはイオのオナニーを見て笑う。現在、四本目の釘に対して精液をかけるべくオナニーをしていた。最初のうちは恐れ多くも「聖女サマ」に対して静観をしていた兵士たちだったが、全裸でガニ股オナニーを繰り返す聖女に対して遠慮などいらないと知ったらしい。
「エロいケツしてんなあ」
「乳首触ってないのにビン立ちしてるぞ!」
「ヨダレ垂らしてするオナニーはきもちいいでしゅね~~? 聖女サマ!」
ぱしん、と音が響く。イオの尻を兵士の手のひらが打った音だ。臀部から響くものは痛みだけではない、そこには確かに快楽があった。
「あうぅんっ♡おしりぃッ♡やさしく、してくだしゃッいぃ♡」
イオの白くて丸いお尻は何度も叩かれたせいで、今は赤く染められていた。熟したももが二つ並んでいるような光景は、男たちの嗜虐心を煽るものでしか無い。
叩かれるたびにきゅんきゅん♡と甘い痺れが走り、性欲を高められた。
「玉がビクビク引きつって今にもイキそうじゃねーか。」
「何が聖女だ! ただのオナニー大好きな小僧じゃねえか」
「あぅう、やぁッ♡はずかしいっ♡みにゃいでぇッ!」
見ないで、といいつつもオナニーが止まることはない。
「ふむ」
神官が手元の時計に目をやったかと思うと、突然イオに近づき尻の肉をかき分けた。
「神官長しゃまッ♡やぁッ♡なにを、はずかし、ですっ」
「人前でオナニーをしておきながらいまさら何を恥ずかしがることがあると?」
ぐりっ、と。神官長の指がイオの後孔に埋まる。
「オナニーはそのまま続けるように」
何かを探すように神官長の指がイオの孔の中がうごめく。
「ほお゛っ!? ♡♡」
神官長の指が胎の中にある「なにか」をこすった瞬間イオの目の前で星が何度も瞬き、口からは間抜けな悲鳴が漏れ出す。
「前立腺だ。ここで気持ちよくなることを覚えなさい。覚えれば連続イキもできるようになるし、潮もふけるようになる。聖なる力をたくさん外に放出できれば、できることも増える」
こりゅこりゅッ♡ごりゅっ♡♡
「ふふ、媚薬の効果で前立腺がはっきりと分かるな。」
神官長の笑う顔を始めてみた。神官長はまるでおもちゃでもいじるかのように、イオの敏感な前立腺を二本の指で掴もうとしたり、優しくさすったり、あるいは強く押し込む。そのたびにイオの体は大げさなまでにビクビク震え、口からは下品な喘ぎ声が漏れ出す。イオの反応からどれが一番気持ちいいかを探っているようだった。
「ケツがマンコみてえにヒクヒクしてんな」
「あ゛ッ!? やめ、ッお゛ぉッ♡♡や゛ぁ゛ぁ゛あ゛あ゛ッ♡♡」
「ペニスをいじる手が止まってる。村に早馬を走らせるか?」
ぐちゅぐちゅっ♡ぶちゅっ♡
陰茎だけでなく、後孔からも卑猥な音が響きイオは羞恥のあまりに泣き出しそうだった。こんないやらしい音が自分の体から発せられていると思うと自分の体を恥じずには居られなかった。周りから見たら、どうみても淫乱にしか見えない。
「ごめ、しゃぁッ♡オナニーしますッ♡ちんちんしこしこっ♡ってしますッ♡だから村の人をお゛ッ♡♡ころしゃないでください♡」
自分の陰茎を扱くと、気持ちよさのあまりに腹に力を入れてしまう。そうするとアナルが締まって神官長の指をきゅうきゅうと締め付けてしまった。自分で自分を追い詰めることにイオは気づかずに必死でちゅこちゅこと陰茎を扱く。
「こんなふうに脅されてなくても自分からオナニーしだすくらいの変態になるんだぞ」
「そうだぞ、神官長はお忙しいのに手間ばかりかけさせやがって。自分から『変態オナニー見てください』っておねだりしてガニ股で腰をへこへこふって俺達の目を喜ばせるくらいにならないとな」
「あいッ♡なりましゅッ♡変態聖女になるぅッ♡あっ、いくぅッ♡ん゛ッお゛お゛ッッ♡♡♡」
イオの宣言と射精姿を見て、男たちがゲラゲラと下品に笑った。絶望に犯されたイオはゆっくりと目を閉じた。
数日後、四〇本の柱に「聖なる力」を込め結界は完成した。結界の出来は、最も強固で、効果的なものになったらしい。
結界内の魔物の巣は消滅し、人々を殺害して回ったおそろしい魔物たちは野良犬程度の強さになったとか。
結界の出来からイオが「歴代最高の聖女」と持て囃されるようになるのはまた別の話である。
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