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第9話

「ごめんね星依、気が付かなくて。」 「違う、俺が嘘ついたから・・・ ごめんなさい・・・」 「じゃあお互い欠点があったってことで!」 にこっと笑う彼方に星依も微笑む。 「じゃあ星依は、俺がつまんない話 ばっかしてたから嫌になっちゃったのかな?」 申し訳なさそうに聞いてくる彼方に 星依は答える。 「・・・ちがう。」 「じゃあどうして怒っていたの?」 「星の話が嫌なわけじゃない。 そうじゃなくてー・・・」 「っ・・・・・・?!」 星依は背伸びをするように、彼方の唇に そっと自分の唇を重ね合わせた。 「星も良いけど、俺は星より彼方が 欲しいんだよ!」 ふんっ、とそっぽを向いて頬を赤らめる 星依に彼方は微笑む。 彼方はクリスマスプレゼントに、 この満点の夜空で過ごす時間を あげようと思っていた。 でも、星依が本当に欲しいものは これではないようだ。 プレゼントは急遽変更。 「じゃあクリスマスプレゼントには 僕の全部をあげるねっ!」 そう言えば星依はさらに頬を赤らめ、でも すごく嬉しそうに笑うのだった。

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