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真のアパート行って実際しようと思ったら、めちゃくちゃ緊張した。 服を脱ぐのもコトをはじめるのもタイミングがわからない。 シャワー浴びてふたりでベッドにかけてるのに、ふたりとも服着て飲み物飲んでる。 今まで俺、なんであんなに自信満々だったの。 前は相手がどういうの好きなのかわかんなくても、こういうの好きでしょみたいにガンガン攻めてた。 早く勃たせて早く入れてよみたいな。 いろんなエッチ知ってるのに、はじめてみたいになにもできない。 真も男とするのははじめてのはずだからとっかかりに困るよね。 と思ったのに、ふいに真は俺のことベッドに倒して、自然な流れで優しいキスをしてきた。 触れて、離れる。 同じことの繰り返しなのに、ひとつも取りこぼせない。 こういうの好きでしょって感じじゃない。 真は俺がこういうの好きだって、わかってる。 キスすると俺が心と体で感じてるのを知ってる。 今までの俺をおぼえてる。 たったこれだけのことで俺、嬉しくて感動してる。 くちびるのキスはおでこやまぶた、ほほや耳にも応用するみたいに降ってくる。 全部好き。 首筋まで来た。 くちびるのキスは大事に取ってたけど、そのへんからははじめてじゃないんだよ。 自分でそこ弱いの知ってるから、真にキスされると思っただけで、ビクッとして息を飲んでしまった。 真はそれを見逃さないで、攻めてきた。 噛みつくように吸いついて舌でなでてきたり、残ってしまった唾液をぬぐうように同じところにキスをする。 早く勃たせてとかしてないはずなのに、ほんのわずかで、俺もう完成しちゃってる。 真が俺を見てる気がして、まぶたを開いて真を見上げた。 察した通り、真は優しく笑って俺を見てる。 前は真の優しい顔、俺なんかに向けるのもったいないって、すごく悪いなって心が痛んだ。 今はその優しいの、俺の体にしみこんで、あったかくなるようなくすぐられているような、そんな静かな感じがする。 ところで真、なんでまだ服着てるの。 もう服着てる段階じゃないよ、首から下に行けないじゃん。 俺が起き上がろうとすると、おおいかぶさってた真が俺に合わせて体を起こす。 こういう通じてる感じ、これもはじめてで嬉しい。 起きた真のシャツをはぎとって、ついでに下も、引き下げる。 俺も同じになりたくて、自分で全部脱いでしまう。 今まではカラダを全部見てみたいにさらけ出してたのに、見られても見られなくてもどうでもいい。 見たいもの、ほしいもの、見てほしいもの、あげたいもの、全部心の内の話だった。 それでも真がこっち見て照れたような顔をするから、俺も真を見た。 威圧感あるはずなのに、ひたすら包容力のある目もとと口もと。 体は胸板厚いのにおなかはくびれてて体脂肪低そう。 どこの体のライン見ても力強くて理想的で官能的で、俺もなんか、照れてしまった。

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