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6.溺れる
つばきは楓の頬に軽くキスをすると、まじまじと楓の顔を見つめた。
「しかし、お前って近くでよく見ると、綺麗な作りしてるんだな。まぁ、俺ほどじゃないけど」
「…。馬鹿なこと言ってないで、さっさと済ませますよ」
つばきの髪と同じ漆黒の瞳に真っ直ぐ見つめられ、楓は吸い込まれそうになったことを必死に隠すように溜め息をつき、自然と目を逸らした。
楓はそのまま白いシャツの裾から見え隠れするつばきの屹立したものを、優しく包みこむように手のひらに収めた。
「んっ…。楓の手…あったか…い…」
「黙っていてください」
悪戯に笑いながら熱い吐息を漏らすつばきを黙らせるように、楓は溢れ出ているつばきの先走りを手のひら全体に絡ませてると、ゆっくりと手を上下させ始めた。
「アッ…」
「つばき様…。そんな可愛い声、出さないでください」
(あなたのそんな声を聞いてしまうと、抑えが効かなくなりそうだ…)
手の動きは止めずに楓はつばきのこめかみに唇を落とすと、つばきの色白の頬が熱を持ちどんどん薄紅色に染まっていった。
その様子は楓にとって、とても煽情的だった。
「あっ…んぁ…」
さっきまでの威勢はどこにいったのか、必死にシーツを掴んでいたつばきの手は、いつのまにか枕を自分の胸あたりで両手で握りしめ、与えられる快楽に耐えようとしていた。
「気持ちいいですか…?」
「ああ…。すげぇ気持ちいい…。先っぽとか裏筋とか、もっとして楓…」
「くっ…」
無意識なのか、分かっていてなのか、さらに煽られた楓は、手を上下するだけでなく、言われた通り先っぽを指で擦ったり、根元からゆっくりと絞りとるように触り緩急をつけた。
「あっ…んあ…」
すると、つばきの口からは取り留めなく喘ぎ声が漏れ出す。
「もうこんなに脈打っている…。イキそうですか…?」
楓の手のひらでつばきの屹立はドクッドクッと激しく脈打っている。
「楓…。だめっ…もう…出る…」
「いいですよ。出してください」
そう言って、楓はつばきが抱き抱えていた枕を退かし、触ってもいないのに充血したつばきの胸の突起に顔を近づけ、軽く吸い付いた。
「あっ、そこダメっ…。アーッ!」
急に訪れたピリっとした腰が疼くような感覚に負け、つばきは楓の手のひらに欲望を吐き出した。
「はぁ…はぁ…」
身体を痙攣させながらも呼吸を整えようとするつばきは、あまりの快楽に一筋の涙を流す。
楓はその涙を見逃さず、優しく涙に口づけをしてから舌で舐めとった。
「しょっぱいですね…」
「あ…楓…」
熱に浮かされたような顔でつばきは楓を見つめると「なぁ、こっちも…」と言って、太ももを抱え、楓に向かって足を開き秘部を曝け出した。
「んっ…まだ…全然治らない…。ここ、熱いままなんだ…」
つばきの秘部からは、先ほどよりも透明で粘着質な液体が溢れ出ていた。
そして、何かを待っているかのようにヒクついていた。
「楓…こっちも触って…」
つばきは楓の手をとり自分の秘部を指先で触らせると、溢れた液体を楓の指先に絡ませる。
楓が以前発情した時のように、つばきはそこでの快楽を欲していた。
「ご自分でここを弄られたことは?」
「ない…。だから早く…触ってくれ…。奥に欲しいんだ…」
(私と同じように、つばき様も欲してくれているんだ…。Ωの私でも…)
楓は胸が熱くなる感情によって、思わず涙が溢れ指先が震えそうになる。
だが、そんな感情を必死に抑えつつ、楓は指先に絡まった液体だけでなく、手のひらに残ったつばきが放ったものもつばきの秘部に擦りつけ、入り口周りを指先でなぞるように触れた。
「やだ、焦らさないで早く入れてくれ…」
「焦らしてなんかいませんよ。初めてではお辛いでしょうから、少し体勢変えますよ」
そう言った楓は、シャツを脱ぎ捨て上半身裸となる。
そして、つばきの手を引っ張り上半身を起き上がらせると、枕を重ねて首の位置を高くしてから自分が代わりに寝転がった。
「私の上に跨ってくれますか?」
掴んだ腕は離さないまま楓は軽くつばきを引っ張ると、つばきは黙ったまま寝転がった楓の腹部に跨る形になった。
「もう少しこちらへ…」
つばきの腰を掴み、楓はつばきをもっと自分の顔に近づけさせると、ちょうど楓の胸あたりで膝立ちする形にさせた。
「少し腰を上げていてください。そうすれば…全部弄って差し上げられる」
楓は先ほど出したばかりなのにもう屹立しかけているつばきの先端部分を、舌でねっとりと舐め上げた。
「アッ…!」
「こうやって、ここを舐められるのは気持ちいいですか?」
つばきの答え聞く前に、楓は赤い舌を出し、つばきに見せつけるように何度も先端部分を舐めた。
「アッ…。あっ…。もっと…。もっと…舐めてくれ…」
「ご所望であれば喜んで」
今度は根元から形をなぞるように舐め上げ、そのまま仕上げと言わんばかりに先端部分をくるりと舌で一周させると、もうつばきのものは完全に固さを取り戻した。
「あっ…んぁ…」
「もう…大きくなりましたね」
「楓…アッ…胸が…ジンジン…する」
見上げる形で楓はつばきの胸の突起を確認すると、そこは先ほどより赤く充血し、まるで熟した果実のようだった。
「胸をご自身で触られたことは?」
「あるわけ…ないだろ…」
「そうですか。では、先ほどが初めてなのに、もう快感を覚えてしまったんですね。悪いお方だ」
楓はつばきの胸に手を伸ばすが、素直に突起部分には触らず、周りの皮膚を指先で感触を楽しむように撫でた。
「楓…早く…」
「早く…なんですか?」
「ちゃんと触って…くれ…」
「どこをですか?胸なら触って差し上げていますよね?」
(もっと、私を求めてください…)
「先端…熱くてジンジンするんだ…だから…」
(そう、そうやって…)
「しょうがないお方だ。じゃあ、こちらと一緒に弄って差し上げますね。先ほども気持ちよさそうでしたし」
自分の唇を湿らせるように唇を舐めた楓は、つばきの屹立したものを口に含み、そのまま両手でつばきの赤い突起を軽く摘まんだ。
「アッ…!それ…んぁ…気持ち…よすぎ…」
つばきは楓の与える先ほどとは比べ物にならない快楽に、どんどん溺れていくように甘い吐息を漏らし続けた。
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