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第3話 いっちゃんの言葉の裏

  「あああ、あっ、あっ…ん、ああ…!」 「いっちゃん、すご、絡みついてくる」  尻を叩くようにして抽送を繰り返せば、幼馴染はその度に体を痙攣させる。仰け反り、奥を突くたびに濡れた唇から洩れる喘ぎが俺を昂らせ、萎えさせない。  前立腺も、結腸の入り口も徹底的に犯してやる。一人で開発した罰として。それ以上に愛しいというのもあるが。  乱れ、掠れた嬌声を零す幼馴染は余りにもかわいかった。内を犯し、赤くはれた乳首も健気に揺れるチンコも「やめて!」と泣きながら懇願されるほどに可愛がる。  理性を切らしてキスを強請ってきた幼馴染は苦しいほどに愛おしく、どれだけ欲望を叩き込んでも足りなかった。六年間の穴を埋める様に俺は幼馴染を味わった。    中に放った精液がぐじゅぐじゅと音を立て白く泡立ち、汗と幼馴染の可愛いチンコから零れた体液にまみれる。   「……ソー、タっ…や、ぁあ、また、ぃく、いく、っ…―――っ!」  ガクガクと痙攣をおこす華奢な体に容赦なくピストンを浴びせる。幼馴染が気を失ってもなお、俺の劣情は収まりを見せなかった。  やっと落ち着いたのはバレンタインの日を過ぎた真夜中だったのだが、次の日の朝、腰が抜けて全く足腰の立たなくなっていた幼馴染には黙っておいた。 「——ね。どうして今年はチョコくれたの?」  俺の顔を見て、昨日のセックスを思い出しているのか、幼馴染は起きてからずっと顔を真っ赤にしている。熱がないのは確認済みだ。  その顔を布団で半分隠しながら、俺をチラッと見て視線を天井に戻した。 「…教えない…。ソータが思い出さないのが悪い…」  約束でもした、と言うことだろうか。  幼馴染と交わした約束を忘れたことはないはずだ。 「ごめん。どんなこと? いつ約束した?」 「………五歳」 「え…、五歳?」  五歳っていったら、ちょうど俺がここに越してきた歳だ。  初めてお隣に挨拶に行って、そこには天使みたいに可愛い女の子がいた。実際は男だったが。  その時にした約束……。 「そっか、思い出した。ごめん。十八歳になったら、か」 「…………」 「ずっと約束覚えてたんだ?」 「覚えてないっ…」 「ちゃんと思い出したよ。いっちゃんをお嫁さんにするって言ったこと」 「……っ…」 「ごめん。男は無理だと思ってた。でもいっちゃんかわいすぎて、性別なんてどうでもよくなった。だから、お嫁さんになって?」 「…………」  幼馴染はゴロと壁の方に顔を向けて布団を頭からかぶると、微動だにしなくなってしまった。  これは拗ねているに違いない。 「いっちゃん?」 「……しらないっ!」  「本当に? 俺のために乳首もアナルも開発してたんだよね?」 「——ちがうっっ!!」 「俺がいっちゃんとセックスしなかったから寂しかった?」 「違うって言ってる!」 「そっか、いままでごめん、いっちゃん。ずっと想っててくれたのに。これからずっと大切にするから。今までできなかった分、いっぱいしよう?」  俺は布団の上からぽんぽんと頭を撫でてから、ギュっと抱きしめた。すると、 「ばか」  と布団を透してくぐもった声が帰ってきた。  十三年間もずっと一緒にいるからわかる。その言葉に「好き」という意味が込められているということを。  俺は布団からはみ出たいっちゃんの艶々の黒髪にキスを落とした。 ソータ視点 END

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