「ちょ、ちょっと待てよ‼︎俺がお前を連れ込む？なんでそんな発想になるんだ？」 逆に男子生徒が驚いている。 「え？だって俺、女の子みたいに可愛いし、オメガだし、家出少女見たいだろ？だから、そこに漬け込もうとしてるんだろ？」 さも当たり前のように、智樹が答えた。 「なんでそうなる…？」 はぁ〜と大きなため息を男子生徒がつく。 「俺ん家、家族いて、母さん専業主婦で今日は家にいる。これでも心配？」 「その点は安心だけどさ…、お前、自分の部屋あるだろ？」 「あるけど…、それが何？」 まだ何かあるのかよ…と、男子生徒は呆れ顔。 「そこで、エロいことしようと思ってるんじゃ…」 男子生徒がら今日2度目の大きなため息をついた。 「しねーよ。だいたい俺、今から行く学校、初登校だから絶対学校に行かないといけねーし」 男子生徒は生徒手帳を智樹に見せる。 本当だ。 今日、初登校ってことは、転入生か… だから見たこと無かったんだ。 「え？だったら余計お前ん家、行けないじゃないじゃん」 今度は智樹が首を傾げた。