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第63話 別れ ⑤
晶の弱いところ、好きなところを知り尽くした神谷の指は、隈なく内壁を擦り続ける。
背中をツーっと舐められると、ゾクゾクと背中が震え、早く神谷の楔を挿れて、内壁を擦り上げ、奥を突き、激しく、優しく虐めてほしくなる。
晶の中で硬く熱く脈打つ神谷の楔を感じたくなる。
「せ…んぱい……早く…はや…く…、くださ…い…。お願……いっ……ぁぁーー…っん」
腰を大きく振り、神谷を誘う晶の姿を見て、神谷は生唾を飲んだ。
「好きだ、晶…。無理矢理にでも抱き潰そうと思ったけど、できない…。晶を、好きな人を大切にしたいんだ……」
先輩はどこまでも…
優しいんですね。
「先輩……」
無意識にそこまで言いかけた晶は言葉を止めた。
『先輩、好きです…』
そう言いかけたから。
「ぅん、んっ……」
晶は自分から神谷の指を中からだし、神谷の方を振り返ると、
「先輩が…してくれないなら…、俺が…します……」
「え?」
驚く神谷を、今度は晶が押し倒す。
「優しくなんて…しないで…ください…」
「…晶?」
目を見開く神谷の視線の先には、神谷の楔の上を跨ぎ立膝を立てた妖艶な晶の姿が映し出され、自分から神谷の楔を後孔を押し当てると、
「あっ……はぁっ……ぁぁぁ……」
中に挿れた。
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