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第12話 はじめての朝 ②

蓮が作った朝食は、前回同様、彩も美しく豪華だった。 クロワッサンにレタス、チーズ、たまごサラダ、トマトの輪切りのサンドした物や、 アボカドディップ、茹で卵、ボイルしたエビのサンドサンドした物、それにスープとグレープフルーツジュース。 「前も思ったんだけど、蓮の料理って本当に綺麗で美味しいよな」 蓮の料理に感心しながら、真司はサンドイッチを頬張る。 「俺は真司が美味しそうに食べてくれてる姿を見るのが嬉しいよ」 そう言いながら蓮も食べているが… 真司の量より確実に蓮の朝食の方が少ない。 「蓮、食欲ない?」 昨日、無理させすぎたかな… 蓮は少し考えてから、 「…実は俺…朝、あんまり食べる習慣なくて…」 「⁉︎じゃあ、これって俺のわがままで作ってくれてた⁉︎…ごめん…気がつかなくて…」 真司は申し訳なさでいっぱいになる。 「違う!俺が真司と一緒に食べたかったから…」 「でも…」 「この事、真司に言ったら絶対気にすると思って言わないでおこうと思ったんだけど、やっぱり真司には隠し事したくないから」 ニコッと微笑み、蓮はサンドイッチを口に運んだ。 真司は何でも話してくれる蓮の事を、愛おしく思ったのと同時に、 真司は蓮に聞きたいことを聞けていない事が… 自分は蓮に隠し事をしているような…そんな気持ちになっていた。 二人で蓮の家を出た後、少し名残惜しいが、駅の改札口でわかれた。 寂しい気持ちもあったが、二人の休みが重なる時が意外とすぐあり、その日に真司は蓮の家で食事をする事になったので、その日を楽しみにこれからの仕事もがんばれそうだった。

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