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第46話 松野と飲みに行く ①

「…先輩…佐々木先輩…おーい」 「‼︎」 真司の顔の前で、松野が手をひらひらさせていた。 「何度も呼んだのに、全然気が付かないってどうなってるんですか?」 「あ、ごめん。ぼーっとしてたわ」 「ぼーっとするにも、ほどがあります」 真司の間抜け顔に松野は呆れ顔だ。 「先輩、今日って予定ありますか?」 きまった予定はないし、早く蓮のマンションに帰りたい… けど、朝の一件があるからな… 「…いや、今日は何もないけど…」 その答えを聞いて、松野の顔がほころんだ。 「じゃあ、一緒に飲みにいきませんか?」 「え?」 「ちょっと先輩に相談したい事があって…」  「そ、相談?」 「ここではちょっと言いづらくて…」 やっぱり朝のことかな… 「俺、お前の話、聞くぐらいしかできないかもだけど…行くか。飲みに」 「本当ですか⁉︎ありがとうございます‼︎」 満面の笑みで松野は真司を見た。 真司はメールで蓮に松野と飲みにいくと伝えてから、真司と松野は店へ向かった。

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