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第68話
『もう日本についた頃?』
そう琉から連絡が来たのは自宅についてすぐのこと
『今家についたよ。これからさざなみに行ってくる』
「琉くんから?」
ニコニコしながら縁が巻き付いてきた
「ゆっくりしてきてね。みんなにもよろしくね。
だって。琉くんもまたテレビ出てたよぉ!もっとかっこよくなってた!!」
縁が画面を覗いて楽しそうに読み上げる。
「琉なぁ。かっこよくかったよなぁ!前はかっこいいよりきれいな感じだったのにねぇ」
「そうそう!!学校の女の子たちが大騒ぎしてたよ」
「おっ。ファンが沢山いるんだな」
「うん!でも俺はオン兄ちゃんと絆もかっこいいと思うの!あのね。絆ね。今すっごくモテるの!ずるいよねぇ。背が高くなって足も早いし頭もいいしみんなに優しいから。あーあ。俺がいつも一緒だったのになぁ。」
「ヤキモチか?」
「なんかね絆が誰かと一緒にいるとここがねぎゅーって痛くなるの…寂しいなぁ」
胸を押さえて辛そうに顔を歪ませる。あぁ…縁…お前…
まだ本人は気付いていないけどつまりはそういうこと…絆のことが好きなのだ。縁が今後どういう道を選ぶのかはまだ俺にはわからない…けれど…
「仲良かったし寂しいよな。何かあればいつでも相談しろよ。」
「うん!ありがとう」
お前の気持ちは俺はわかってやれるから…一人で抱えるなよな
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