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第94話
翌日目を覚ますと俺の腕の中ですやすやと安心したように眠る天がいた。
その姿も可愛くてそっとキスをした
「んん…り…おん…?はよ…」
「おはよ。」
「今…何時?」
「まだ5時だよ。早く寝たから目が覚めちゃったね。まだ寝てて平気だよ」
「んー…」
もぞもぞとちょうどいい場所を探すように身動いでいい場所を見つけたらしく止まると
「りお…ありがと…」
とふにゃりと笑いまた眠りに落ちたようだ
「…可愛い…」
俺はもう眠れそうもないのでそっとベッドを抜け出した
リビングへ行くと既に賢也さんが起きててコーヒーを淹れていた
「早いね」
「うん。目が覚めちゃってね」
「俺も」
「コーヒーのむ?」
「うん。もらう」
少しするとコーヒーを持ってきてくれた
「ありがとう」
「いいえ。で?天くんとお付き合いするの?」
「うん。昨日告白した」
「へぇ。でもお前たち遠距離になるでしょう?平気?」
「うん。会えなくても繋がっていられるって思ってる」
「天くんモテるよ」
「わかってる。もし天が他を選ぶなら俺は…落ち込みようがハンパないだろうね。けどなんとなくだけど大丈夫な気がするんだ」
「何それ。まぁ。大切にしてやんなさいよ。一つだけ聞かせてくれる」
「何?」
「琉くんの代わりではないんだよね?」
「違うよ。確かに顔とか声とか全く一緒だけど全く違う。昨日病院でね…」
昨日のあの女とのやり取りを説明した
「そんなことがあったんだね。そっか…うん…代わりではないのならいいよ」
「賢也さんが言ったんじゃん。後悔のないようにしなさいって」
「そうだね。うん…わかったよ。ねぇ。理苑。この恋はねきっと簡単にはいかない。けれどどんなことも耐えられるかな?」
「俺は…何があっても天を好きでいるよ。心配してくれてありがとう」
琉にはまだ俺がゲイなことは言ってないしきっとお母さんやさざなみのみんなにもなかなか理解してもらえないと思う。琉にしてみれば血を分けた片割れ。そう簡単に行かないことだってわかってる。だけど天と二人なら乗り越えられるって信じてる
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