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第46話 ーー相談 ② 蒼sideーー
蒼がカラオケの部屋に着いた時、柚は安心した表情になる。
「蒼、急にごめんね」
「そんなに謝らなくていいよ。それで相談って?」
蒼の声は優しい。
「っつ………」
柚は言いかけて言葉をつまらせた。
「柚のタイミングでいいよ。教えて」
「ごめんね…」
柚は少し震えながらまた謝る。
震えてる?
これは、俺が思ってるより深刻なのかも知れない。
「じゃあ、まず痣の事、教えて」
蒼は震える柚の隣に座った。
「……」
「いいよ。言えるタイミングで」
蒼が柚の頭を撫でようと手をあげると、柚がビクッと体を丸めて頭を隠そうと腕で庇う。
!!
叩かれると思った⁉︎
「ごめん…。蒼がそんな事するなんて思ってないのに…」
これは緊急を要するかも……
「柚、話して」
「…実は孝司に暴力振るわれてる…」
柚は俯いたままポツリと言った。
やっぱり…
「日常的に?」
「それが、よくわからない…」
「わからないって?」
「俺が殴られてるのが日常的なのか、そうじゃないのか……」
「!!!!」
これはヤバイ‼︎
「柚。それは日常的って言うんだよ」
蒼は柚に出来るだけ優しく話しかけるが、腹の中では孝司に対して怒りでいっぱいだった。
「そうなのかな…?俺が孝司との約束守らなかった時より、ましだよ」
「!!!!約束守らなかったら、どうなるんだ…?」
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